今、バズりにバズりまくっている「スイカゲーム」。同じフルーツをくっつけることで、スイカを作ってハイスコアを目指すゲームだ。昨年ごろから配信で注目を集め、今や600万ダウンロードを突破。
開発したのが、連続起業家でissin代表取締役の程涛(てい・とう)氏。また、シリーズ累計25万台を売り上げた照明一体型プロジェクター「popIn Aladdin」や、話題沸騰中の「スマートバスマット」を開発している、令和のバズらせ屋だ。『ABEMA Prime』では程氏を招き、裏エピソードやその極意を聞いた。
■「みなさんの時間を溶かして申し訳ない」
程氏はスイカゲーム開発のきっかけについて「子どもが3人いるのだが、みんなとリビングにいるのに、僕はスマホで、妻もスマホ、子どもはiPadと、みんなバラバラの状態になっていた。家族団らんの体験が減っているのではないかと、みんなが集まるきっかけになるようなデバイスとして誕生したのがpopIn Aladdinだ。そのコンテンツがスイカゲームだった」と振り返る。
ある種、おまけぐらいの感覚だったそうだが、バズった理由については「操作性が簡単で、楽しみと上達の要素がある。万人向けのゲームとして始めやすいし、結構ハマりやすい。心地良い感じもある。あとは、ゲーム配信者がいないと絶対にバズらなかった。さまざまな要素があり、本当にラッキーとしか言えない」と推察。
開発当初、自身もやりこんだというが、「今は全然。みなさんがよくご存知の3000点の手前までしかいっていない(笑)」と明かす。さらに、「みなさんの時間を溶かしてしまって申し訳ない」と謝罪した。
スイカゲームは2021年12月にNintendo Switchソフトで配信開始。そして、今年1月にスマホ(iOS)アプリがリリースされた。Nintendo Switchでの配信は狙いがあったといい、「スマホゲームは100万以上のタイトルがあり、そこで戦うのは大変だ。Switchを調べたら、当時は8000本しかなかったので可能性が高いなと。家族団らんのイメージもあるので、そこで勝負した」と明かした。
■開発の軸は「家族」、「スイカゲーム」次の構想も
バズっている製品に関係はないように見えるが、「家族」が軸にあるという。程氏は「popIn Aladdinは家族と子どものための家族団らん。スマートバスマットは、急病で亡くなった父親が最後痩せていくのを見たり、自分も40歳になって健康診断の結果が悪くなったこともあり、どうやったら体調管理ができるかなと。そういった自分や家族の不満・課題を解消したいという共通点がある」と話す。
製品化する際のポイントについては、「まず市販の商品の中で、本当に満足できるものがあるかを探す。popIn Aladdinを作るためにプロジェクターを8個ぐらい、体重計は30個ぐらい買ってテストし、家のあちこちに設置して妻に怒られた(笑)。しかし、市販のものを家に取り込み、習慣化させるのはちょっと難しい。だったら自分で作るしかない、というきっかけが多い」と述べた。
popIn Aladdinを天井に取り付けたのも、日本のある製品から着想を得たという。「リビングやいろいろなところに置いて、家族の反応を見る。特に妻の反応が一番重要で、主婦は家族の動線をよく考えるし、プロジェクターはどこに置いても非常に邪魔だ。“じゃあどこに置いたら怒られないんだろう?”と考えた時、天井を見て、人生で初めてシーリングライトを外した。カチャンとはまる仕組みは日本にしかない。これを自分でも簡単に取り付けられないかを調べて、いろいろできるなと思いスタートした」説明。
程氏が次に開発しているのが「Smart 5min」だ。心拍数を測るスマートバンドとアプリを組み合わせたオンライン運動サービスで、朝の5分間でAIパーソナルコーチが自分に合った運動を提案する。さらに、「実はこれと連携したスイカゲームのエクササイズ版を今作っている。運動しながら、スクワットしながら落としていくというようなものを開発中だ」と明かした。(『ABEMA Prime』より)
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