鈴木おさむ引退前最後の地上波連ドラ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(テレビ朝日系土曜夜11:30)第3話。不倫妻のMタトゥー、眼帯を思わせる500円視力検査、安斉かれんの出演など、鈴木によるカルトドラマ『M 愛すべき人がいて』の連想ゲーム状態だ。
妻の不貞現場を目撃した大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉(伊藤淳史)が、愛娘の親権を得るために父親の親権獲得率わずか1割の壁に挑むサレ夫逆襲ブラックコメディ。漫画家・大竹玲二による人気コミック「離婚しない男」をベースに、今年3月限りで放送作家業と文筆業から引退する鈴木が、最後の地上波ドラマとして放送コードギリギリの攻めた表現とテンションで唯一無二の不倫劇を描く。
第3話にて突然、妻・岡谷綾香(篠田麻里子)の左二の腕にローマ字「M」のタトゥーが出現。明らかに不倫相手・マサト(小池徹平)の頭文字なのだが、渉からタトゥーについて聞かれた綾香は腕を持ち上げて、渉の「W」だと言い張る。
そんな綾香から「浮気がバレているのではないか?」と相談を受けたマサトは、500円硬貨を取り出し、「視力検査だ!右目を隠して~」と綾香の下半身をいやらしく撫でて「さあ、何が見える?」と変態視力検査を開始する。500円硬貨で右目を隠した綾香は吐息を漏らしながら「見える!未来の私たち!」と答えて、マサトから「よ~し!2.0だ」と診断を受けて激しいキスをするのだった。
綾香が元人気アイドルデュエットのメンバーだった過去も判明。綾香のスキャンダル写真を流出させた元相方コイとして『M 愛すべき人がいて』でアユを演じた安斉かれんが登場する。そのセリフも「ドームでオーディエンスとひとつになれる。セックスしているみたいな」と規格外だ。
おわかりだろうか。タトゥーのローマ字「M」はマサトのMでもあり、『M 愛すべき人がいて』でアユが愛した男・マサの頭文字「M」にも一致する。そして変態視力検査で綾香が右目を隠す姿と発する言葉は『M 愛すべき人がいて』に登場した、右目にオレンジ色の眼帯を付けた謎の秘書・姫野礼香(田中みな実)を想起させる。そしてアユこと安斉かれんの確信犯的キャスティング。
これら『M 愛すべき人がいて』へのオマージュの連発に「マサトのM、実質M愛」「アユ強くなったな…(M愛と混同)」「あのタトゥーの書体って『M 愛すべき人がいて』のM? 安斉かれんさんが主演してたからかな? 考えすぎ?」「安斉かれんさんも出てたから M愛すべき人繋がりか 愛すべき人はマサでこちらはマサト。 マサトのMがズキズキする!!だって。」など2作品の関連性を指摘する声が多く上がっている。