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【映像】佐藤天彦九段の瞑想(?)シーン

 対局中に瞑想!?の珍シーンが見られた。日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」予選Bリーグ1回戦・第2試合、関東B 対 九州が2月10日に放送された。両軍4勝4敗でフルセットとなった最終第9局。チーム九州は命運を佐藤天彦九段(36)に託した。関東B・伊藤匠七段(21)との対戦となったが、しびれる勝負中にまさかの瞑想姿を披露。この様子には敵将の渡辺明九段(39)をはじめ、視聴者も視線がくぎ付けとなっていた。

【映像】佐藤天彦九段の瞑想(?)シーン

 佐藤九段は名人3期のタイトル経験を持つトップ棋士で、居飛車はもちろん昨今では振り飛車も指しこなすオールラウンダーとしての存在感を放っている。初戦となった第4局では、森内九段に向かい飛車をぶつけたものの、鉄板流に阻まれ敗戦。そこから両軍一進一退の攻防が続き、4勝4敗から勝負はフルセットへと持ち込まれることになった。チーム監督の深浦康市九段(51)は、この勝負所に佐藤九段を指名。激アツの展開ながら、佐藤九段は「フルセットなので盛り上がる場面だと思いますが、変わらずのびのびと危所に遊んで結果を求めたいと思います」とマイペースを貫き最終局へと向かった。

 『名人 危所に遊ぶ』は、松尾芭蕉の言葉ともその弟子の言葉とも言われている一節から引用されたもので、名人・達人と言われる人は、自分の世界を持ち基本から離れて新しい世界に飛び込み、未知の分野でも遊ぶ、楽しむ気持ちを忘れない、という意味を持つ。その一節の通り名人3期の経験を持つほか、タイトルクラシック音楽や西洋美術にも深い造形がある佐藤九段らしい言葉のセレクトで決着局へ臨む意気込みを語っていた。

 現在タイトル挑戦中の伊藤七段との最終局では、先手の佐藤九段が四間飛車を採用。超早指し戦のフィッシャールールながら、自分の手番の佐藤九段は両腕を組んでうつむきユラユラと体を揺らし始めた。この様子に、若手時代から親交のある敵将・渡辺九段は「瞑想に入りました(笑)」。渡辺九段の実況に、関東B控室の永瀬拓矢九段(31)も「フフフフフフ」と笑いが止まらない様子だった。

 佐藤九段と言えば、対局中に見せる深い前傾での考慮姿勢が“ぐで彦”と表現されることも。どんな時でもマイペースを崩さない佐藤九段の様子に、ファンも視線くぎ付けとなり「永瀬さんツボってるw」「瞑想ってww」「ナベさんww」「考え込むピコもまたいい」とコメントを寄せていた。

 対局は手厚い指し回しを見せた佐藤九段が、伊藤七段を完封。激戦を制しチームの勝利を決めた佐藤九段だったが、「こういうシチュエーションなのでだいぶ震えました」とほわほわと柔らかい笑顔で最後までペースを乱すことはなかった。

◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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