今夏に行われるパリ五輪の前哨戦は、復活の場にもなった。「世界水泳ドーハ2024」11日目が2月12日に行われ、競泳・男子100m平泳ぎ決勝には、同種目と50mの世界記録保持者であるアダム・ピーティ(イギリス)が出場した。ピーティは同種目で、五輪2大会連続で金メダルを獲得している超トップスイマー。一時、メンタルヘルスで苦しみレースから離れたが、今大会で復活。登場シーンは格闘家のような独特の雰囲気をまとっていた。
29歳のピーティは2016年リオデジャネイロ五輪、2021年東京五輪と2大会続けて100m平泳ぎで金メダル。リレー種目も合わせて五輪で計3個の金メダルを持つほか、世界水泳でも5つの金メダルを持っている平泳ぎの怪物スイマーだ。ところがレース生活を続けていく上でメンタルヘルスで悩み、世界大会だけではなく国内大会でも欠場。復活を待ち望む声も多かった。
久々にレースの場に登場したピーティだが、赤いスイミングキャップが隠れるようなフードつきのジャケットを着ながら登場すると、胸元や両腕に入ったタトゥーがちらりと見え、他の選手とは異なる雰囲気で登場。これには中継の解説者が「独特な雰囲気がありますね」とこぼすと、実況も「やっぱりオーラがありますね」と同調していた。
レースは自身が持つ世界記録に2秒以上遅れての銅メダルだったが、戦う心を取り戻した怪物スイマーが、約5カ月後に迫ったパリ五輪までに、どこまで心身のコンディションを上げてくるか。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)