【写真・画像】景気の実態がわかる“ビッグマック指数”とは? 経済アナリストが「バブル崩壊後の日本経済の失敗」を指摘 1枚目
【映像】バブル崩壊のトラウマ抱えるおじさん世代

 経済アナリストの森永康平氏が“ビッグマック指数”を使いつつ、日本の景気のキーとなるのは「賃上げ」だと解説した。
 
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 ビッグマック指数とは、イギリスの経済専門誌「エコノミスト」が毎年発表しているもので、世界中で販売されているビッグマックの値段を基準にし「ビッグマックにかかるコストが世界共通であると仮定すると、価格差は各国の購買力の差を表す」という考えに基づいた経済の実態がわかる指標。
 
 ビッグマックといえば、先月1月24日に450円から480円へと値上げされ、この4年でおよそ23パーセントの値上げ。値上げのたびにニュースになるマックの主力商品だ。
 
 街の声を聞くと景気に対してネガティブな意見が飛び交ったが、2023年の春闘では賃上げ率3.60パーセントと1994年以来の3パーセント台の高い伸びを見せたことが話題に。2023年10月1日での日本での最低賃金は1004円(全国平均)で、昨年43円増と初の1000円超えを果たしたことも記憶に新しい。
 
 森永氏は日本経済の問題点として「日本はずっと経済成長していない」「いわゆるデフレという状態を日本だけが30年続いている」と説明。しかし「ベンチャー企業のほうが普通の会社より最近給料が上がってきている」と変化が起きていることに注目して「(バブル崩壊の)トラウマを抱えている人たちが、『あれ、俺たちも給料上げないとベンチャーにガンガン人取られちゃうんじゃないの』という認識になってくれると、日本経済がガラッと変わるかもしれないという状況」と期待を寄せた。
 
 現在の株価上昇がいわゆる“バブル”の状態なのではないかという指摘に対しては「バブルというのは『いまがバブルなんじゃないか』と思わない。『株なんて買うのは当たり前でしょ。買ったらいくらでも上がるでしょ』と思っているのがバブル。『いまバブルかもしれない』と思っている間は全然バブルじゃない」と説明した。
 
 また、景気回復に向けて大事なのは今年なのだそうで「30年ぶりに賃金が3パーセント以上上がったが、今年も同じかそれ以上に上がってくると『あれ、給料って上がるものなじゃないの?』とだんだん考え方が変わってくるので、そうすると『じゃあなんか買おう』と消費がどんどん強くなっていく。今年も賃上げがあれば、景気が変わる可能性はある」と解説した。
 
 さらに、森永氏は「岸田さんが外の状況がどうなろうと、日本の経済が回るような政策を打ってくれれば日本は変わる」と語り、自身は「消費税を少し下げたり、給料から天引きされている社会保険料。これを下げたらその分事実上給料が上がるから後押しになる」と提言したが「岸田さんは真逆ですよね」と批判。「少子化対策のために健康保険料に、子育て政策の財源になる支援金を乗せますと言って、さらに僕らから引っこ抜こうとしているので、ちょっと期待薄」とコメントした。
 
 また「前の日銀総裁がずっとやっていた金融緩和を『ちょっとやめようかな』みたいな雰囲気を最近出している。当然彼らは『やめます』とは言えないので“匂わせ”をやる。『金融緩和をちょっとやめますね、多分』みたいな匂わせをしていると。つまり金利は引き上げるし、岸田さんは増税して負担を増やそうとしているので、ちょうどこの日本の経済が良くなろうとしているときに余計なことをしようとしているというのが、今の日本の政府のやっていること」と切り捨てた。
 
 森永氏は日銀と政府が同じ方向を向いてしまっているとして「『いやいや、なんでそんなことするの?』と思うかもしれませんが、実はこの30年間、何回かそういう局面があって。日本は必ず景気が戻ろうとすると“バブル恐怖症”になっているので『これ以上景気がよくなったらバブルになっちゃう』と思って、その都度金融と財政を引き締めてボコンと腰を折り続けてきたので、伝統芸能になっちゃってる」と、バブル崩壊のトラウマを引きずっていることが原因ではないかと語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)

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