【FAカップ】ウォルバーハンプトン1-0ブライトン(日本時間2月29日/モリーニュ・スタジアム)
奇跡がほんの少しで起こるところだった。1点ビハインドで迎えた試合終了間際のCKで、ブライトンがわずかなタッチの差で同点ゴールを決めそびれた。普通の決定機ミスのようだが、シュートを放ったのはまさかのGKだった。
2月29日に行われたFAカップ5回戦ウォルバーハンプトンvsブライトンは劇的な展開もあり、1-0でホームチームが勝利を収めた。試合は開始2分にウルブス(ウォルバーハンプトンの愛称)のガボン代表MFマリオ・レミナが先制し、早い時間に試合が動いた。しかしその後、得点は動かず。ブライトンがボールを保持して、ウルブスが守る展開で時間が経過していく。そんな試合の終了間際、ファンを驚かせるシーンが訪れた。
96分、ブライトンはドイツ代表MFパスカル・グロスのCKからのクロスに、カメルーン人MFカルロス・バレバが折り返すと、そのボールに突っ込んできたのは、GKのスティールだった。見事な嗅覚でボールに反応したスティールは右足を伸ばすものの、うまくミートせず。決まれば奇跡の同点弾となるところだったが、その機会を逸してしまい、外した本人とそれを見ていた闘将ダンクは頭を抱えてピッチに崩れ落ちた。
イングランドでは2020-2021シーズン第36節、WBAvsリバプールの一戦でGKアリソンがヘディングで劇的逆転弾を決めてチームに勝利をもたらすなど、GKの得点が試合を動かした事例がないわけでない。ただこの時のアリソンもプロキャリア初ゴールだったように滅多にあることではない。
そういう意味ではカップ戦で敗退したブライトンにとっても手痛いが、スティールにとっても非常に悔しいシーンになったはずだ。
(ABEMA de DAZN/FAカップ)