【セリエA】ラツィオ 0-1 ミラン(日本時間3月2日/スタディオ・オリンピコ)
カオス以外の言葉が見つからない、完全に試合が崩壊した瞬間だった。ラツィオのMFマテオ・ゲンドゥージが相手のチャージに対する報復行為で一発レッドカード。この退場処分にファンの意見は割れている。
問題シーンは、ラツィオが2人の退場者を出して1点を追う展開で迎えた90+6分だった。自陣でボールを持ち運ぶゲンドゥージに対して、ミランのFWクリスチャン・プリシックが執拗に喰らいつく。互いに手を出し合い、最終的には腕を掴まれたゲンドゥージは、プリシックを両手で殴って突き飛ばす。これが報復行為と見なされゲンドゥージには一発レッドカードが提示された。なお、プリシックにもイエローカードが出ている。
このシーンにSNSは、「手を出したらだめ」「報復はレッドだよね」「プリシックはイエロー覚悟で止めにいって、それに反応して暴行しちゃった」など妥当な判定と見る向きと、「2人ともイエローでよかった」「ファウルを受けた後で感情的になってたにせよ、暴力的な行為ではなかった」「これはゲンドゥージ可哀想」と同情する声に分かれた。
解説を務めた細江克弥氏は、「ファウルをされたことに対しての報復行為みたいになってしまいました。気持ちはわかります。めちゃくちゃ頑張っていたと思いますけどね。」とここまで精力的なプレーを見せていたゲンドゥージについて残念がる様子のコメントを残した。
フランス代表MFのゲンドゥージは、日本代表MFの鎌田大地とともに2023年夏にラツィオへ移籍。2人は右インサイドハーフの定位置を争うライバルで、開幕当初こそ鎌田が優勢だったが、現在は立場が完全に逆転している。セリエAでゲンドゥージは21試合連続スタメン中、鎌田は8試合連続のベンチスタート(出番なしも6試合)だ。
ゲンドゥージのレッドカードで退場者が3人となったラツィオは、0-1で敗戦。フラストレーションを溜めた試合後にはミランと乱闘騒ぎになるなど、後味の悪いゲームとなった。
(ABEMA de DAZN/セリエA)