おしゃれのために行うヘアカラー。そんなヘアカラーである日突然、アレルギー症状が出てしまう人がいる。頭皮のかぶれだけでなく、顔が腫れてしまったり、中にはアナフィラキシーを起こしてしまうこともあると専門医が注意を呼びかけている。
オマちゃんはTikTokでフォロワーが8万人を超えるインフルエンサーで、主にダンス動画をあげるなどの活動を行っている。
ヘアカラーをした際にアレルギー反応が出たと訴えるオマちゃんは、「顔と頭皮、全部かゆくて大変でした」と話している。
インタビュー画面では何も症状がないように見えるが、1週間前のオマちゃんは「なんかもう悪化しているんですけど、こんなになっちゃうもんなんですかね?」と言い、普段からは想像できないほど顔が腫れて目も開けられないほどになっていた。
事の発端は美容院で行ったヘアカラーだった。オマちゃんは「いつも行っている美容院に行ってブリーチ、カラーをしてもらったんですけど、2日目に仕事に行ったら、なんか顔と頭がすごいかゆくて、その次の日起きたらもうパンパンでした」と語る。
その後、どんどん悪化していく顔の腫れに違和感を覚えたオマちゃんは病院で診てもらうことにした。そこで言われたのは「ブリーチアレルギーだね。2週間くらいで頭治るよ」ということだった。
いつも明るい髪色にしていたオマちゃんだが、これまでブリーチでアレルギー症状が出たことはなく、今回が初めてだという。
オマちゃんは「ブリーチアレルギーというのがあることを知らなくて、急に発症したのでどういう状況なのかを自分でも分かっていなかった。なのでみんなも気を付けてほしい。絶対相談した方がいいし、すぐ病院行った方がいいと思った」と呼びかけている。
トータルスキンケア・クリニック銀座の中野敏明院長は、「最近では、ヘアブリーチに代表される脱色剤や脱染剤によるアレルギーも増えている」と話す。中野院長によると、アレルギー症状の出方は人によって様々だという。
「一つは遅延型アレルギー、いわゆるかぶれの症状で、頭皮や顔に紅斑やふけ、かゆみ、発疹が出てくる。もう一つは即時型アレルギーといって、吸入により喘息が出る症状と、頭皮や顔面、全身に拡大するじんましん、かゆみが出てくる皮膚症状と、症状が進行すると鼻閉感や気道狭窄などの呼吸器症状、嘔吐や下痢などの消化器症状、血圧低下やそれに伴う意識障害などの循環器症状、いわゆるアナフィラキシーを呈することがある」と説明する。
中野院長のクリニックでも2023年、約30人の患者がヘアカラーによるアレルギー症状で受診した。
ヘアカラーで異常を感じた際はどうすればいいのだろうか。中野院長は「局所的な症状だったらすぐに洗い流すのが一番大事。ただし、アナフィラキシーを伴う症状が出た場合は、すぐに救急車を呼ぶのが適切だと思う」とアドバイスしている。
ヘアカラーの前には皮膚アレルギー試験(パッチテスト)も有効だ。(『ABEMAヒルズ』より)
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