ニューヨーク市場の上昇や半導体関連株などの値上がりによって日経平均株価が史上初めて4万円台に到達した3月上旬。
その後は値下がりが続き、3万8000円〜3万9000円台で推移。果たして4万円台は天井だったのか? それともさらなる値上がりをみせ、バブル期のような好景気が再び訪れるのか? 経済アナリストの森永康平氏に聞いた。
━━今の日経平均株価の動きどう見ているか?
「株が割高かどうかを判断する指標の一つ『株価収益率=PER』を通して見ると“いいところ”までは来たと言える。最近の下落については『年始から2割も上がったスピード』に対する調整と捉えてもよく、『4万円で頭打ちになってバブルが崩壊する』などと騒ぐ必要はない」
━━短いスパンで見ると、今後株価はどのように動くのか?
「多くの会社は3月末に決算を閉め、5月頃に来期の業績を発表するが、その際に例えば『10%利益が増えそう』となればそれに応じてPERも計算し直されるため、日経平均が4万2000円、4万3000円、さらには4万4000円まで見えてくる可能性もある」
━━年末くらいまでのスパンで見るとどうか?
「2つのイベントが待ち受けている。1つ目は多くの方が今年の6〜7月頃だと予想しているアメリカの利下げだ。もし利下げとなると、為替が円高方向に触れ、輸出企業などにとって厳しくなり、『株価は4万1000円でも高く見えてしまう』ような形も起こり得る。もう1つのイベントは11月のアメリカ大統領選だ。実はどちらが大統領になるか、というよりも、『どっちが大統領選になるのだろう?』という不安要素、不透明感が消えることで年末に少し上昇することが考えられる」
━━投資の盛り上がりに対して『出遅れたな』と後悔している人たちにとって現在の株価はチャンスなのか?
「出遅れたと思ってる方にとって、今の株価は改めて始めるチャンスとも捉えられるだろう」
※投資には元本割れのリスクもある。余剰資金で行うなどリスクをしっかり把握し、自己責任で行ってほしい。
(『ABEMAヒルズ』より)
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