【北中米ワールドカップ・アジア2次予選】日本代表 1-0 北朝鮮代表(3月21日/国立競技場)
数字にこだわる日本代表の10番にとっては、悔しいシーンとなった。北朝鮮代表戦で先制点をお膳立てしたMF堂安律だったが、43分に訪れた決定機ではネットを揺らすことができず。「チームに迷惑を掛けた」と反省しきりだった。
【映像】堂安律の決定的シュートがミラクルセーブに防がれた瞬間
北中米ワールドカップ・アジア2次予選の北朝鮮代表戦で右ウイングとして先発した堂安は、開始2分にさっそく見せ場を作る。ボックス右でクロスボールをヘディングで中央に折り返す。「(南野)拓実くんが決めてくれると思った」このラストパスは相手に防がれるも、このこぼれ球を回収。「相手のディフェンスが下がっていた。碧がいることはわかっていなかったが、あそこに出せば何かあるだろう」と右足で入れたマイナスのボールをMF田中碧が押し込んだ。
堂安のアシストで幸先よく先制した日本代表は、43分にもビックチャンスを作り出す。南野が中盤でボールを回収したところからカウンターが発動。FW上田綺世を経由して南野にボールが戻ったタイミングで、堂安がボックス内に侵入する。DFの間に上手く入り込んだ絶妙なタイミングでスルーパスを完璧に止め、GKと1対1を迎えたが、シュートは必死に足で弾いた相手GKのミラクルセーブに阻まれた。
試合後には、「流れ的には拓実くんからの素晴らしいボール。ファーストタッチも止まってよかった。まだ見返してないのでなんとも言えないが、シュートが甘かったのか、GKのファインセーブなのか、浮かしたらよかったのか。ちょっとわかりませんが、もう一度触ってずらすとかもよかったかも」と、チャンスをものにできなかった悔しさを滲ませた。
さらに堂安は、「自分が決めていれば後半は楽な展開になった。チームに迷惑かけた」と反省しきりだった。
「2024年は数字にこだわる」と宣言していた10番。この日は、チーム最多となる6本のシュートを放つなどゴールに向かう姿勢を見せた。それだけに、“数字”を残せなかったことに不本意な様子だった。結果にこだわる堂安の今後の活躍に期待したい。
取材・文:川嶋正隆