【国際親善試合】U-23日本代表 2-0 U-23ウクライナ代表(3月25日/北九州スタジアム)
知る人ぞ知る日本の逸材が、ついにその才能を発揮した。U-23日本代表のGK小久保玲央ブライアンが、イレギュラーシュートを機敏なステップで弾き出した。このプレーにSNSでは「只者ではない」「今時のGKだな」と絶賛の嵐となった。
注目シーンはゴールレスで迎えた45分だった。U-23ウクライナ代表のFWマイコラ・クハレビチにボールを収めると、DF馬場晴也とDF大畑歩夢が身体を寄せるが奪いきれず、右サイドに展開されてしまう。MFオレクシー・シチのダイレクトでクロスを上げると、これがキックミスとなりそのまま日本ゴール方向へ。予測していなかったイレギュラーボールとなったが、小久保が機敏なバックステップでポジションを修正しながら、最後は左手でゴール上部へと見事に弾き出した。
このプレーにSNSでは「あのバックステップからのジャンプは只者ではないよ」「クロスステップではなくバックステップで対応しちゃうあたり今時のGKだな」「セカンドチームだけどベンフィカだもんな」「A代表で見たい」「パリ五輪終わったらA代表に選ばれるだろうな」とその技術の高さを大絶賛する声が多数見られた。
ナイジェリア人の父と日本人の母の下に生まれた小久保は、柏レイソルU-18時代に『アルカス国際カップ2018』で準優勝し、ベストGK賞を受賞。この活躍が認められ2019年1月にポルトガルの名門ベンフィカに引き抜かれた。ポルトガルへ渡って6年目を迎えた今シーズンは、セカンドチームで国内リーグ戦16試合に出場している。
世代別日本代表にも度々選出されてきたが、日本で多くのサポーターの前でプレーした経験は少なく、ようやくその実力を証明する試合となった。44分の好セーブはもちろん、37分の裏を突かれたボールに対する飛び出しも素晴らしかった。3月22日のマリ戦では自身のミスもあり3失点を喫したが、このウクライナ戦はクリーンシートを記録した。
試合はU-23日本代表が2-0で勝利。4〜5月にはパリ五輪出場がかかったU-23アジアカップに挑む。A代表選出経験がある鈴木彩艶や野澤大志ブランドンなど錚々たる顔ぶれが控えるGK陣だが、この日のパフォーマンスを見る限り小久保にも十分にスタメンの実力がありそうだ。