【WRC】第3戦 サファリ・ラリー・ケニア(3月28日〜31日)
世界を転戦するラリー競技の最高峰、WRC(世界ラリー選手権)の第3戦が開幕。ケニアで行われる伝統の『サファリ・ラリー・ケニア』は、初日からクラッシュするマシンが見られる波乱のスタートとなった。
28日、サファリ・ラリーで最初にスーパーSS(スペシャル・ステージ)が行われたのは、ナイロビ郊外のカサラニ。サファリはコースがすべてグラベル(未舗装路)で、マシンが泥や砂まみれになって走る姿が印象的だが、この日は数日前に降った雨が深い水たまりになってコース上に残っていた。
トリッキーなコンディションのなかで、果敢にコーナーを攻めたのが、WRC2で参戦したシュコダのマシン。左コーナーのイン側に出現した予想以上に深い水たまりに左フロントを落としてしまい、泥水をはね上げながらスピンを喫する。さらにタイヤがスタックしてしまい、なかなか抜け出せなくなってしまった。
同車は、コースの約半分が水たまりとなったコーナーをなんとか抜け出すと、早速と走り出したものの、路面の起伏を越えて降りながら曲がっていくコーナーでバランスを失い、マシンが横方向に2回転! 空からの映像ですぐにドライバーとコ・ドライバーがマシンから降りる姿が確認されて、チーム関係者もファンもひと安心したことだろう。
なお、同シーンはWRCの公式X(旧Twitter)アカウントでも紹介され、世界中のラリーファン、そしてラリーカーの走行シーンを初めて見る人たちからも、多くの反応を集めている。
荒れたコースでトラブルの続出が予想され、「世界一過酷」とも言われるサファリラリー。注目の初日はヒョンデ(ヒョンデ・シェル・モービス WRT)のティエリー・ヌービルが首位に立ち、2022年の勝者であったトヨタ(トヨタ・ガズー・レーシングWRT)のカッレ・ロバンペラは3位、唯一の日本人フル参戦ドライバー、勝田貴元は6位と好位置につけている。2日目以降の戦いが楽しみだ。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)