紅麹成分入りのサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、小林製薬はこれまで死亡者は5人と発表した。
紅麹菌のなかにはシトリニンというカビ毒を生産するものもあるというが、小林製薬ではその遺伝子をもたない紅麹菌を使用しているという。摂取の因果関係などについては確認中としている。
紅麹は米に紅麹菌を混ぜ発酵させたもので、近年では健康食品の素材としても注目を集めており、サプリ以外にも一部の食品や調味料に使用されている。小林製薬が3つのサプリメントの自主回収を発表すると、小林製薬が紅麹原料を供給していたメーカーなども、続々と自主回収を発表した。厚生労働省のホームページによると、現在69社150品目以上自主回収の対象となっている(厚生労働省HPより。30日11時時点)。帝国データバンクによると仕入れや販売など、なんらかの取引で最大約3万3000社に流通している可能性もあるとしている。
一方、風評被害に苦しむケースもある。猫用おやつの「CIAOちゅ~る」にも紅麹が含まれていたため問い合わせが殺到。製造元のいなばペットフードによると小林製薬の紅麹は使用しておらず、これまでに健康被害の報告もないとのこと。
さらに明太子入りの菓子を製造・販売する福岡県内の企業には「赤い見た目」という理由で50社以上の取引先から紅麹を使用しているか問い合わせが殺到。紅麹を使用していない旨を伝えても「不使用を証明してほしい」と言われることもあったという。
ABEMA的ニュースショーでは、対応に追われるスーパー「アキダイ」を取材した。店で扱う商品のなかから、自分たちで紅麹入り商品を特定し、メーカーに安全性に問題がないかを問い合わせたという。
スタッフの「どの商品に紅麹が入っている?」との問いに、スーパーアキダイの秋葉弘道社長は「赤い色のものに関しては、紅麹を使っているんじゃないか? という認識があって、いろいろ確認しているなかでこれでした」と、棚に陳列されている商品を紹介した。
アキダイでは紅麹を使用したお菓子に対し「小林製薬の紅麹は使用しておりません」という張り紙をして対応。しかし秋葉社長は「通常の3分の1、4分の1ぐらいの売れ行きかな」と、厳しい現状を明かした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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