【WRC】第3戦 サファリ・ラリー・ケニア（3月28日～31日）
ケニアのサバンナを舞台に激しいデッドヒートが繰り広げられたWRC（世界ラリー選手権）で大会2日目、ヒョンデのオィット・タナックが派手なクラッシュを演じるシーンがあった。
今季第1戦、第2戦と連続優勝を果たしたヒョンデ（ヒョンデ・シェル・モービス WRT）。ここサファリラリーでは、ティエリー・ヌービル、オィット・タナック、エサペッカ・ラッピと、3人の実力派ドライバーを擁して3戦連続の勝利を狙い、大会初日を終えた時点で、1位ヌービル、2位タナック、5位ラッピと順調な滑り出しとなった。
しかし、全コースがグラベル（未舗装路）で、毎年アクシデントが多いサファリ・ラリー。ナイバシャ湖周辺に3つのSS（スペシャル・ステージ）が設置された競技2日目デイ2は、ヒョンデにとって厄日となった。まずは、名手ヌービルが、SS3で右後輪を岩にヒットしてタイヤをバーストさせると、SS5ではラッピがトランスミッションにトラブルを抱えてストップしてしまう。
そして迎えたSS6。左コーナーを巧みに走行していたタナックのマシン「ヒョンデ i20 Nラリー1 ハイブリッド」だったが、荒れてグリップの薄れた路面で、起伏に足をとられたことにより、コーナーを曲がりきれずに右の土壁へフロントから激突！ 一瞬で、激しい土けむりが上がり、インカーカメラからの映像は土一色になった。
アクシデントに見舞われた後、乗員二人は無事にマシンから出てきたものの、ドライバーのラッピがひとり森林の中で寂しそうにたたずむ映像は印象的だ。この激しいクラッシュシーンに視聴者からは「止まれないから跳ねます飛びます」「やな」「タナック呆然」「土埃で全然見えないw」などと、ヒョンデの不遇を哀れむコメントが挙がっている。
たまたまヒョンデチームだけにアクシデントが続いたかといえばそうではなく、他チームも含めて4日間でほとんどのドライバーがアクシデントに見舞われるているサファリ・ラリー。特にDAY2はフィニッシュするまで何が起こるかわからない、まさにサファリらしさが見られた一日となった。
（ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』／(C)WRC）
