難関コースとして知られるクロアチア・ラリーで、シュコダのマシンがスピンして大クラッシュ。幅の狭いコースを高速で爆走するラリーカーが、その勢いのまま1回転半しており、同ラリーの過酷さを証明している。
クラッシュが発生したのは競技初日。上位2番目のカテゴリーであるWRC2に属するシュコダの39号車が林道を走行している際にアクシデントは起きた。
クロアチア・ラリーは、首都ザグレブの郊外にステージが設置されており、コース全域がターマック(舗装路)ながら、舗装状態が一定ではなく、路面のグリップ状態が読みにくい。さらに、農道ということで道幅もタイトなうえ、多くのマシンがコーナーではイン側をカットしてタイムを縮めようと試みる。結果、周辺の砂利や砂が路面上に乗りやすいシチュエーションになっている。
この39号車も、林道区間のゆるい右コーナーを立ち上がった瞬間、路肩にはみ出した右リアタイヤがスリップすると、バランスを崩し、後輪が左右に振られて収集がつかなくなる“タコ踊り”状態に。真横を向いてコーナー左側の土壁にフロント部をぶつけると同時に、マシンは宙に浮き、そのまま一回転半回転して、コースアウトしながら停車している。
39号車はフロントセクションを大破しており、すぐに動き出すことは難しそうな状況。WRCは各マシンが間隔を空けて順次走行していくため、後続のマシンが追突するようなことにはならなかったが、改めてラリー走行の難しさを実感させられた映像であった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)