【AFC U-23アジアカップ】U-23日本代表 1-0 U-23ウズベキスタン代表(日本時間5月4日/ジャシム・ビン・ハマド・スタジアム)
U-23日本代表をアジア王者に導いた決勝点はいかにして生まれたのか──。MF山田楓喜のゴールに至るまでの過程で見せたDF高井幸大のインターセプトとフリーランニングが、解説を務めた小野伸二氏やネット上のファンから称賛されている。
AFC U-23アジアカップ決勝で日本代表は、ここまで無失点で決勝まで勝ち進んだU-23ウズベキスタン代表と対戦。拮抗した試合はゴールレスのまま後半アディショナルタイムに突入。すると90+1分、ついに試合が動いた。
ウズベキスタンが自陣から前線に縦パスを入れたところで、これを狙っていた高井が、センターサークル内でトラップが長くなったところを見逃さずにインターセプト。高井はすかさずヒールパスを繋げるとMF藤田譲瑠チマを経由して、MF荒木遼太郎がヒールで落とし、最後は右サイドから中央に絞っていた山田が左足を振り抜く。相手2人の股を抜く、低く鋭いシュートをゴール右隅へとねじ込んだ。
解説を務めた元日本代表MFの小野伸二氏は「良い連携でしたね。ワンタッチのヒールの落としも素晴らしかったですし、山田選手の右を抜けていった選手。彼のおかげでスペースが開きましたよね」とコメント。日本代表の連携を称えるとともに、ゴールの起点となった右サイドを抜けていくフリーランニングを高く評価した。
CBの高井は、インターセプトした直後にそのまま相手陣内へと攻め込む。内側に絞った山田の動きを見て、そのまま空いていた右サイドから抜け出そうとフリーランニングを見せていた。「高井選手がオーバーラップしたことで、相手ディフェンスは一歩下がった。そこにシュートを打つスペースが生まれた」と小野氏が解説したように、高井のオーバーラップによって生じたわずかな隙が勝敗を分けることになった。
高井のこのシーンについてSNS上では、「高井のボール奪取素晴らしかったわ」「高井くんのインターセプトから!」などボール奪取能力を評価するものから、「フリーランもアツすぎた!!」「高井が山田の右を走ってたの偉いよ!」といったフリーランを称賛する声が上がるなど、一連のプレーに歓喜。さらに「彼は化けるぞ」「今後も楽しみだな」とさらなる活躍に期待する声が多く見られた。
先制直後には、U-23ウズベキスタン代表にPKを与えるシーンもあったが、GK小久保玲央ブライアンのショットストップもあり1-0で勝利。2016年大会以来、4大会ぶり2度目のアジア制覇となった。今夏のパリ・オリンピックでも、高井をはじめとする若きサムライたちの活躍に期待したい。
(ABEMA de DAZN/AFC U-23アジアカップ)