【写真・画像】元俳優の男ら2人を新たに逮捕「ここまでの転落人生は稀に見る悪例」 容疑者たちの人物像を知人が証言 那須焼損2遺体事件 1枚目
【映像】子役時代の若山耀人容疑者
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 栃木県那須町で夫婦の2遺体が発見された事件で、逮捕された容疑者たちの人物像に迫った。

【映像】子役時代の若山耀人容疑者

 最初に逮捕された平山綾拳容疑者(25)について、知人Yさんは「サッカーの試合でやられちゃったときは、いい声かけをしていた。自然と人が寄っていく」と、仲間思いの性格だったと振り返る。

 指示役とみられる佐々木光容疑者(28)は、半年ほど前まで地元の福岡にいた。食事をしながら話したという知人は「いろいろきつい。一から東京に出て全部やり直したい。お願いがある、誰にもできないから50万円貸してほしい」と相談を受けたが、50万円は返ってこないまま、先月連絡が取れなくなったそうだ。

 被害者の宝島龍太郎さん、妻の幸子さんと、佐々木容疑者には面識があったのか。夫婦の知人は、はっきり「ない」と断言した上で、「明快な犯罪じゃない。黒幕がいるはずだ」と推測する。

 佐々木容疑者の供述では、今年4月に非通知で電話がかかってきて、「処理してほしいことがある」と言われた。当初は夫婦を脅かす程度かと思っていたが、途中で遺体の処理だとわかった。電話をかけてきた人とは、会ったこともなければ名前も知らないとしている。

 実行役とみられる韓国籍の姜光紀容疑者(20)は、詳しい経歴はわかっていないが、神奈川県大和市のホテルから、彼女とみられる女性ら3人と出てきたところを逮捕された。女性3人は事件と関係ないとみられる。

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 同じく実行役とみられる元俳優・若山耀人容疑者(20)は、かつてドラマや映画に出演していた“元子役”だったことから、人々に衝撃を与えた。岐阜県出身で、大手芸能事務所に所属して、子役デビューした。2014年には岡田准一さん主演の大河ドラマ「軍師官兵衛」に出演し、官兵衛の幼少期「万吉」と、官兵衛の息子の二役を務め、演技力が高く評価された。中学2年生の2017年に、活動拠点を岐阜から東京へ。しかし2020年に16歳で芸能事務所を退所する。それから4年、今回逮捕された若山容疑者は、右のこめかみにクモの巣、左の首に羽根のタトゥーが刻まれ、激変した姿を見せた。

 元子役の逮捕に、芸能界にも衝撃が走った。蟹江敬三氏の長男である、俳優の蟹江一平氏はXで「いろんな子役さんを見てきたが、ここまでの転落人生は稀に見る悪例だ。しかもまだ20歳、“子役上がり”に絶望するには早すぎる」と投稿した。また「軍師官兵衛」で共演した俳優・谷原章介氏は、自身がキャスターを務めるフジテレビ系情報番組で「すごく…複雑な気持ちです。言葉にならないものがある。当時の若山くんは10歳くらいだったと思うんですけど、現場では静かに、なおかつきちんと仕事に向き合って、芝居もとても上手な子で、『あーこれから楽しみ。どんどん売れていくんだろうな』と思っていた」とコメントしている。

 そんな若山容疑者が、なぜ犯罪に手を染めたのか。子役のカウンセリングも手がける、明星大学心理学部の藤井靖教授が、子ども時代にスポットライトを浴びた人間が転落する心理を分析する。

「大人になって自我の芽生えや、経済的に独立したときに、外の人との関係をうまく築けず、子どもの時やれなかったことを思いきりやってみる、と振れ幅が大きくなる。犯罪心理の観点からは、ありえる話だ」(明星大学・藤井靖教授)

 さらに、普通の子どもと違う環境で育ち、犯罪を犯してしまう人には、3つの共通点があると語る。「“危機予測”と“熟考”、それと“我慢”が欠けていて、犯罪行動につながっている場合が結構ある」と分析した。

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 地元である岐阜・美濃加茂市では、小中学生の同級生が今年1月、成人式で見かけた若山容疑者に違和感を覚えていた。「近寄りがたいような悪そうな感じ。(上京後は)いい噂は聞かなかった。タトゥーを入れたのは知っていたが、クラブにも行っていた」。

 事件発覚の約1カ月前にあたる3月上旬、東京・渋谷で若山容疑者が動画配信者のインタビューに答える様子が記録されていた。そこでは好きな言葉を問われ、「『お金』。結局世の中お金かな。顔とお金。お金です世の中は」と答えている。

 仲介役とみられる平山容疑者は「若山容疑者と姜容疑者とは、去年末から今年にかけてクラブで飲んだ」と供述しているが、渋谷のクラブで知り合ったという関係性だけで、なぜ残忍な犯行に加担したのか。

「実行する人が、その組織や人間関係に対して、“唯一の居場所感”を感じているかが大事。自分の居場所はここにしかなくて、ここから捨てられたら、自分はどうしようもなくなってしまうと、言うことを聞いてしまう。誘う側の手慣れ感、2〜3回会っただけで(自分のことを)分かっているはずがないのに、『すごく理解してくれる』と錯覚させるのが、悪い意味でうまい。犯罪を犯す組織の引き込み方に共通している」(藤井教授)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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