【明治安田J1リーグ】セレッソ大阪 1-4 ヴィッセル神戸 (5月11日/ヨドコウ桜スタジアム)
まさに衝撃の10秒間だった。王者・ヴィッセル神戸がショートカウンターから先制点を挙げた。ミドルレンジから強烈シュートを叩き込んだ元日本代表MF山口螢のゴラッソに「これを決めるのがホタル」「シュートうまいなーw」とファンも歓喜している。
注目のシーンはゴールレスで迎えた38分だった。スローインの流れからボールの主導権が激しく入れ替わる落ち着かない展開に発展。しかし武藤嘉紀が足元でボールを回収して、左の大迫勇也に展開したところから神戸のカウンターが発動する。
武藤はパスを出した直後に空いたスペースへとダッシュすると、そこにタイミングを見計らっていた大迫から絶妙な股抜きスルーパスが通る。オフサイドラインギリギリで飛び出した武藤は、さらに右へ展開。そこに走り込んでいた山口が、ボックス手前から右足を振り抜くとGKの左肩を射抜く弾丸のようなシュートがネットに突き刺さり、神戸が先制した。
武藤がボールを収めてからわずか10秒の高速カウンターに、解説を務めた橋本英郎氏は「すごいですよね。飛び出したのにまだ大外にも選手がいる。最後に落ち着いて決め切りました。大迫選手の股抜きパスから武藤選手が逆を向いたことで開きました」とコメント。神戸の連動した動きを称賛した。
またABEMAのコメント欄では「強烈な恩返し弾」「完璧なショートカウンターやったな」「これを決めるのがホタル」「シュートうまいなーw」と山口のゴールに歓喜している。
先制点を決めてチームの勝利に貢献した山口は試合後、フラッシュインタビューでゴールシーンを振り返り、「それまでの時間帯は立ち上がりから押し込まれていた。うまくいってないなかで、前からのプレスがハマって、ぽっかりとスペースが空いてたので飛び出して行こうと。シュートシーンは、あれ以上持っていたら寄せられていた。外からのシュートは自信あったので思い切り振り抜いた」とコメント。狙い通りの形だったようだ。
神戸は過去10年、ヨドコウ桜スタジアムで勝利がなかった。山口も「神戸に来て、アウェイで勝ったことはなかった。今日、勝てたことは良かった」と勝利に安堵。さらに「どうしてもここで試合する時は感情が入る。嫌われているのはわかっているが、移籍してもこれだけやってきたと見せられたらと思っていたので、ゴールという結果ついてきて良かった」と、気持ちがこもった古巣との一戦での活躍に満足感を見せている。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)