栃木県那須町で夫婦の遺体が見つかった事件で黒幕とされ逮捕されたのは、被害者の娘の内縁の夫だった。宝島さん夫婦と店の経営を巡ってトラブルがあったとされている。今回、ABEMA的ニュースショーでは事件に関する新たな証言を独自入手。元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏が直撃した。
元祖わら屋・上野御徒町店の原田靖弘代表は、事件が報道された8日後、宝島さん夫妻が経営していた14店舗を買わないかとある人物から持ちかけられた。
「今事件で出てる会社なんですけどっていう感じで。譲渡という形で手っ取り早く欲しい店舗あればどれでも話できますよという形で。息子さん(多分関根容疑者のこと)が今後事業をやってくつもりがないみたいで、買い手を探している」との話があったという。
「自分の店は売らないスタイル」だったそうで、売りに出された店舗の中には、関根容疑者が経営を担当する新店舗は含まれていなかった。売りに出された宝島さんの店舗の値段は、およそ800万円から1300万円まで。その購入方法については「現金ですぐに振り込んで、1週間のうちにはお金は入れて」と説明したが、原田さんは結局、店舗を購入することはなかったという。
今回の取材を振り返り秋山氏は「関根容疑者が経営する新店舗は営業中で、他の14店舗については全部シャッターが閉まっていた。やはりこの裏には、被害者宝島さんの所有する店舗は売りさばき、自分の経営する店はそのまま置いておくという流れが見える」と解説。
さらに、「関根容疑者には殺害の動機があって、(店舗を)現金化するために殺害を計画した可能性もあると思われる。それと、宝島さんの経営する14店舗は、もう娘さんが実権を握っているそうで、関根容疑者が水面下で早い段階で売りさばく、そういう計画で実行したと思う」と推察した。
一連の事件について「殺害するほどのことだったのか」との質問があがると、秋山氏は「殺人罪というのは、100人いたら100人とも動機や殺害方法が全て異なる。私がかつて捜査した容疑者は、信じられない動機で殺害した」と振り返った。
「昔、パンチパーマが流行っていた時代に、髪型に非常にこだわりがあった容疑者はパンチパーマを床屋さんで終え、その時にたまたま居合わせたお客さんが頭を触って、“キマってるね”と。その一言で、自宅に行って包丁を持ち出してメッタ刺しにして殺害した。だから殺害動機は頭を触られただけで殺害したと。100人居れば100人の容疑者、全て動機が変わってくる」(秋山博康氏)
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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