<大相撲五月場所>◇四日目◇15日◇東京・両国国技館
大関の豊昇龍(立浪)が前頭二枚目・平戸海(境川)を寄り倒して2勝目を挙げた一番で館内が騒然となるアクシデントが発生した。行司の木村庄之助が取組中に力士と交錯して転倒。ヒヤリとする場面が発生したが、転倒しながらも冷静に状況を見極め、豊昇龍に軍配を上げると「あっと、行司が倒れた」と驚きの声をあげた実況が一転して「下から見上げるように軍配」と安堵の様子で話した。
立ち合い、まわしの探り合いとなった激しい攻防。互いにまわしに手がかからず、右に、左に膠着状態となったが、右のまわしに手をかけた豊昇龍が流れの中で投げを打ちながら土俵際へ。
しかし、平戸海はすっと体を寄せ、厳しい投げに耐えると逆に左まわしをとって応戦。それでも豊昇龍が右からの強引な投げを打ちながら再び土俵際に寄って行くと、ここで俵に足をかけた平戸海の左足が、木村庄之助の足に接触。木村庄之助の草履は土俵の外に飛び、バランスを崩した木村庄之助は激しく前のめりに転倒した。
館内騒然となる中、取組は継続。最後は土俵中央寄りで左を巻き替えた豊昇龍が一気に寄り倒して平戸海との熱戦に終止符を打った。転倒するも、その瞬間をしっかりと見届けていた木村庄之助は寝ころんだまま豊昇龍に軍配を上げた。「あっと、行司が倒れた」と驚きの声をあげた実況は、その様子に「下から見上げるように軍配」と安堵した。
手に汗握る攻防。そして思わぬアクシデントにファンも大興奮。「倒れながら軍配w」「情報量が多すぎる」「庄之助さんw」「行司が目立ってはいけない」などの声が殺到。中には「行司も命がけ」など、力士と交錯しながらも懸命に軍配を上げた行司の苦労を慮る声も聞かれた。(ABEMA/大相撲チャンネル)