【WRC】第5戦 ラリー・ポルトガル(5月9〜12日)
世界ラリー選手権(WRC)で、世界最速のラリードライバーたちによる超一流のドラテクや美技の競演が見られた。
ラリー・ポルトガルのベースとなるのは大都市ポルト近郊で、コースはこの周辺地域に設置された全22のSS(スペシャル・ステージ)で構成されている。初日となるデイ1は、ジャンプスポットやドーナツターンエリアを含む、特設されたSSS(スーパー・スペシャル・ステージ)のみが行われた。
ここで目立った走りを見せたのが、カッレ・ロバンペラ(トヨタ)とアドリアン・フルモー(フォード)、ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)の3人のドライバーだ。
ロバンペラのマシンは、タイヤのスキール音を聴かせながら、コースが狭すぎるとアピールするかのような豪快なドーナツターンを観客に見せつけた。フルモーは圧倒的に無駄が少ない、コンパクトなターンでこのエリアを駆け抜けている。そして、ヒョンデのエースドライバーであるヌービルは、華麗にリアを流しながら中央の緩衝帯にはブツかる気配がまったくないスマートで美しいドーナツターンを披露した。
初日デイ1の競技結果は、ヌービルが総合首位、ロバンペラが5位、フルモーが6位。三者三様の走りを見せた3人が約10秒程度の差のまま上位に食いこんだ。ラリー・ポルトガルはグラベル(未舗装路)が名物として知られる。ここから荒れた路面とハイスピードコーナーで数々のドラマがあり、ロバンペラはデイリタイアする波乱もあった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)