<大相撲五月場所>◇五日目◇16日◇東京・両国国技館
大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)が前頭三枚目・翔猿(追手風)を寄り倒しで下した一番で、敗れた翔猿の136キロの体がまるでスローモーションのように土俵から落下していく珍場面があった。どことなく違和感のある光景に視聴者からは「舞空術使った」「何いまの倒れ方」「VTRかと思った」など驚きの声が上がった。
立ち合い頭を下げて当たってから突いていった翔猿。落ち着いて対応する琴櫻は右の上手を掴むと、翔猿が巻き替えたところで左上手を奪取。琴櫻は胸を合わせて得意の右四つ十分の体勢で寄っていった。そのまま寄り倒しを決めた琴櫻が、右足一本ですでに体が飛び気味だった翔猿の激しい落下を防ぐために左上手を掴んだままで、落下スピードをコントロールするかのように一緒に落下したことが要因だったのか…土俵際、翔猿がまるで宙に浮くように“超スロー”で落下していく珍しい光景となった。琴櫻は4勝目。敗れた翔猿は3敗目を喫した。
取組のVTRを振り返りながら、ABEMAで解説を務めた元前頭・千代の国の佐ノ山親方は「胸が合ってしまえば体の差もありますから」とコメント。今場所は黒星スタートとなったもののそこから4連勝と持ち直した琴櫻について「期待したいですね。どんどん相撲内容も良くなっていくことだと思います」と語ると、同じく4勝の新小結・大の里(二所ノ関)と対戦する六日目の取組に「楽しみです」と声を弾ませた。
そんな琴櫻が土俵際で見せた優しさからか、ゆっくりと落下していった翔猿。あまりにもスローな動きはファンの注目を集め、違和感満載の光景に「舞空術使った」「何いまの倒れ方w」「最後めちゃスローモーション」「なんかスローで落ちたw」「VTRかと思った」「スローだったねw」とツッコミが相次いでいた。(ABEMA/大相撲チャンネル)