いま、『カメラを止めるな!』で知られる上田慎一郎監督が面接での立場逆転を描いた動画が大バズりしている。
「令和XX年。少子高齢化の加速により就活生が会社を選ぶ時代となった」と始まる動画では、就活生が待つ部屋に会社の人事担当と思われる人物たちがやってきて「必ず定時でご帰宅いただけます。有休も好きなだけ差し上げます」「出社いただかなくてもけっこうです。ご自宅からご自身のペースでお仕事をしていただけます」などとアピール。
さらに「メリットはやりがいだ。やりがいを見つけるのはお前だ」と語った人物を就活生が「敬語使いましょうか。なんすかその口の利き方。雇う側ですよ、選ばれる立場っすよ」と切り捨てる場面も。
SNSでは「今は会社側が入社するメリットを見せないと優秀な人は来てくれない」「世の中これに近くなっている」と、動画の内容に賛同する声が上がっている。
街の声を聞くと20代の女性は「(募集する)会社の数も増えているので『理念が合わないから次行こう』くらいな、けっこうラフな感じでやっている」、10代男性は「大学の予定があって、前日の夜に電話したんですけど『全然いいよ』みたいな感じで休ませてくれたので。なるべく辞めないようにしてくれてるのかな」と語っていた。
5月15日時点、リクルート就職みらい研究所調べでは2025年卒の就職内定率は78.1パーセントと過去最高となっている。また、福岡銀行の入校式では福岡銀行の五島久頭取が「私からサプライズを用意しました。みなさんの初任給は21万5000円ですが、7月から4万5000円引き上げて26万円とします」と発表したという出来事も。
各社人材確保のために給料アップ、さらには週休3日制度の導入やテレワークの推進など、離職を防ぐ制度や取り組みが企業存続の切実な鍵となっている。
この現状に退職代行「やめたらええねん」の内藤亮代表は「実際、選ばれる企業になるための努力をしないとエントリー自体が入りづらい。大手企業に集中しやすい状況になっている」と解説。業務拡大により新卒採用を検討しているというが「恐らくエントリー自体はくると思います。果たして自分自身が納得できるスキルとか、将来性がある方がくるかと言われると、まだクエスチョンのところはある」とコメント。
就活だけではなく入社後も逆転現象が起こっているそうで、内藤氏は「すでに転職先を決めて退職代行の依頼をされるというケースが、当社の場合約8割になります。新入社員、新卒社員の方はもうすでに他の企業を選んでから退職される」と明かした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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