新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態に陥っていた2020年。機能不全の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れる杏が、人情味あふれる型破りな刑事をはじめとした人々に出会い、生きる希望を見いだしていく。しかし、微かな希望をつかみかけた矢先、どうしようもない現実が彼女の運命を残酷に襲うのだった。いったい杏の背景にはなにがあったのか、未来になにを見ていたのか――。1人の女性の人生を基にした映画『あんのこと』が6月7日(金)から公開される。主人公の杏を演じたのは、映画『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』などの演技が注目を集め、ドラマ『不適切にもほどがある!』で大ブレイク中の河合優実。監督は、『22年⽬の告⽩-私が殺人犯です-』など、サスペンス映画のヒットメーカーである入江悠氏。2人がどう事件に向き合い、作品を完成させたのか、話を聞いた。