【WRC】第6戦 ラリー・イタリア・サルディニア(5月30日~6月2日)
イタリアのサルディニア島を舞台に行われたWRC(世界ラリー選手権)第6戦。SS(スペシャル・ステージ)1からSS4までが行われた5月31日のデイ1で、ヒョンデのティエリー・ヌービルが見せた、エレガントかつ微笑ましい走行シーンが戦いの場をなごませるひと幕があった。
第5戦の「ラリー・ポルトガル」を終えた時点で、ドライバーランキングのトップはヌービル。マニュファクチャラー(チーム)ランキングもヒョンデ(ヒョンデ・シェル・モービス WRT)がトップという状態で、さらにヌービルは前年も「ラリー・イタリア サルディニア」を制しており、自信を持ってラリーに望んだ。
舞台は、コース全体がグラベル(未舗装路)で、柔らかい砂の下は硬い岩が見られる、タイヤにとってもドライバーにとっても過酷なステージだ。ヌービルはSS2で2番手につけると、同日の最終ステージSS4ではステージウインを飾り、5位という好順位で大会初日を終えた。
しかし、この日、ヌービルが最も注目を浴びたのは、とあるSSでの走行シーン。いかにも硬そうな路面を跳ねながら駆け抜けるマシンのルーフをよく見ると、なんと木の枝のようなものがのっている。激しくコースを走り回るうちにどこかで引っ掛けてきてしまったのか、これを落とさずしっかりルーフに付けたまま走る姿は、まるでヒョンデのマシンが緑のブーケをまとっているかのよう。
これに対し、ヒョンデの公式Xが、ジョーク混じりに「デートに遅れそうになって、花を忘れそうになったとき」とポスト。その7分後、ヌービル自身も「間違いない。とにかく全力で!」と返すと、これらのポストを見たファンからは、「素晴らしいお花の配達員だね!」「アメージング」「お花を持ってきてくれて助かりました」といった書き込みもあり、愉快なやりとりが見られた。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)