6月9日、プロレスリング・ノア『STAR NAVIGATION 2024』後楽園ホール大会が行われた。メインイベントは、清宮海斗&拳王vsジェイク・リー&ゲイブ・キッドのタッグマッチ。6.16横浜BUNTAIでGHCヘビー級王座を賭けて闘う清宮とゲイブ・キッドの前哨戦は、流血の大乱戦となった。
5.6『ALL TOGETHER』日本武道館大会のメインイベント終了後、大団円となったエンディングに突如乱入。清宮を襲撃してGHCヘビー級のベルトを持ち去る暴挙を犯した新日本プロレス BULLET CLUB WAR DOGSのゲイブ・キッド。まんまと6.16横浜BUNTAIでのGHCタイトル戦を決定させ、この日は団体を超えた共闘関係にあるジェイク・リーとタッグを結成し、ついにNOHA初参戦をはたした。
ゲイブはSTRONG無差別級のベルトを腰に巻き、NOAHの至宝GHCヘビー級のベルトは放り投げるなどぞんざいに扱い大ブーイングを浴びながら入場。そしていきなりマイクを握ると「この(GHC)ベルトは、ゲイブ・ヘビー・クラウンだ!」と挑発。これに怒り心頭の清宮が襲いかかり、試合はいきなり乱闘からスタートした。
のっけから波乱模様の闘いはすぐさま場外へと戦場が移り、清宮vsゲイブ、拳王vsジェイクはそれぞれ、後楽園ホールの客席全体を使って乱闘を展開。清宮がホール南側客席中段の通路でドロップキック敢行すれば、ゲイブはバルコニーから清宮を落とそうとするなど、常軌を逸した行動に出る。
リングに戻ると清宮は強烈な張り手からナックルの1ダース攻撃。さらにはタイガースープレックスなど大技も決めて主導権を握ったかと思われたが、再び場外乱闘になるとゲイブのパイプイス攻撃を脳天に受けて大流血。これにキレた清宮はレフェリーの制止を振り切り、場外カウントを無視してゲイブに襲いかかり、そのまま両者リングアウトの裁定がくだされた。
収まりきれない両軍は試合終了後も乱闘を続け、ゲイブは場外の清宮と拳王にコーナー最上段からの鉄柵超えプランチャを見舞うと、GHCのベルトに清宮の額の血をこすりつける。
しかし、このまま引き下がる清宮ではなく、最後は顔面を血に染めながら変形シャイニングウィザードでゲイブをKO。GHCヘビー級のベルトを奪い返すと、マイクを握り「ゲイブ、ベルトは返してもらうぞ! 横浜BUNTAIでおまえを血祭りにしてやる。次のBUNTAIで決着をつけてやるよ。なぜなら俺たちはオール・レベリオン。すべては革命のために!」と、ベルトを高々と掲げて叫んだ。
大荒れとなったGHCヘビー級前哨戦。6.15『ALL TOGETHER in SAPPORO』(北海道・北海きたえーる)で予定されている前哨戦第2ラウンド(清宮&拳王&アレハンドロvsゲイブ・キッド&デビッド・フィンレー&YO-HEY)と、6.16横浜BUNTAIでのGHCタイトル戦本番では、さらなる凄惨な闘いが展開されることは必至だ。
(文/堀江ガンツ)