【写真・画像】SNSで広がる“塩番茶洗眼”は危険すぎる! 専門家「角膜真菌症に感染すると角膜移植が必要」…世にあふれる民間療法のリスクに気づくには 1枚目
【映像】うっ! あまりにも痛そう…角膜真菌症になった人の目
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 「塩番茶で目を洗うとスッキリ!」

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 目がかゆい、ごろごろする、という時のケアとしてSNSなどで紹介されているのが「塩番茶洗眼」。

 塩を入れた番茶で目を洗ったり、点眼したりするというものだ。「炎症を抑える効果がある」などと謳われており、一部の育児雑誌や書籍にも掲載されている。

 しかし、繊細な感覚器である目に手作りの洗眼液を使って問題はないのか?

 福岡大学病院・眼科診療部長、内尾英一教授は「カビやばい菌が付着している可能性があり、それを除かないと危険だ。塩だけでは除けないだろう」と警鐘を鳴らす。

 細菌やカビなどは身の回りにあふれている。そのため、お茶そのものや洗眼液を作るための容器に付着していたり、作業過程で混入する可能性もある。さまざまな感染症につながる恐れがあり、その中でも最も懸念されるのが、カビによる感染症「角膜真菌症」だ。

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 「小さな傷から最初に入る。例えばコンタクトレンズでカバーされてしまってカビが増えていき、角膜の中の深いところに進んでいく。痛みと視力低下が起き、痛くて見えなくなる」(内尾教授、以下同)

 こちらが実際の角膜真菌症を発症した人の目。白く濁った塊が病巣だ。

 真菌に対しては有効な薬の種類が少なく、治療にも困難が伴う。

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 「薬が効くのも時間がかかり、角膜の奥にいってしまうと薬が届かない。最終的には、視力を守るために角膜移植をしないといけなくなる」

 塩番茶洗眼の場合、お茶をいれる段階でお湯を使うため、殺菌消毒ができているような気がするが…

 「一般的に言われている真菌(カビ)の殺菌条件は20分間80℃。それより短い時間で、一度パッと沸騰しただけのものでは、全然除けていないのでは」

 一方で、塩番茶の効果について、謳われているような抗炎症作用などは実証されているのか? 内尾教授によると、医学的に研究されたものはなく、あるとすると物理的に洗い流す効果だけだという。

 だが、物理的に洗い流すのであれば、医師に処方してもらう目薬や薬局で売られている洗眼液など、衛生的に厳しく管理されたものが手軽に手に入るため、わざわざリスクを取って塩番茶を使う必要はない。

 また、目のかゆみや異物感の原因は様々で、それ自体が抗菌薬などの治療が必要な感染症の可能性もあり、医師の診断が必要だ。

 そうしたリスクが認識されていない中で、心配なのは親が子どもに塩番茶洗眼を実施してしまうケースだ。

 「子どもには将来があり、10歳くらいまで視力が発達する。例えば小学校低学年で角膜炎を起こすと、自動車の運転免許が取れる視力に達しないこともある。塩番茶では治らないため、ちゃんと眼科医に行ってもらいたい」

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 SNSでは、塩番茶洗眼だけでなく、「手作り塩目薬」などの情報もあふれている。こうした情報の危険性に警鐘を鳴らしてきたドクターK@眼科医パパさんは、「民間療法が次々に登場し賛同を集める現状は、誰でも情報発信ができるSNSが大きく影響している。確かに、一部の民間療法で効果があう人もいるが、その多くは科学的根拠に乏しいものだ」として、「情報に接した際の心構え」を述べた。

 「まず信頼性を確認すること。出典や研究結果を調べ、専門家の意見を参考にすることで、正しい情報かどうか分かる。特に、複数の医師が推奨しているか、批判的なコメントはないかなど確認するとよい。また、健康に関する決定は自己判断だけでなく、医療の専門家に相談することが重要。今では気軽に医師に相談・質問できるサービスなどもある。健康情報は慎重に扱い、自分で試す前にその情報が信頼に足るものなのかを確認してほしい」
(『ABEMAヒルズ』より)

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本記事は自動文字起こしツールや生成AIを利用していますが、編集部の確認を経て公開しています。

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