今年4月、元衆議院議員の宮沢博行氏は自民党の裏金問題で派閥からの圧力があったと捨て身で暴露し、その後、女性問題で議員辞職した。
「はっきり申し上げます。3年間で140万円です」「『しゃべるな! しゃべるな!』これですよ」「派閥から追い出されるかもしれませんけれども、指示はございました」との暴露の直後、20代の「みちょぱ似女性」と半同棲生活を送っていたことなどが“文春砲”に暴露され、議員を辞職した。派閥の解消、そして議員処分の渦中にいた宮沢氏は当時をどう振り返るのか。
「派閥の人は“ゲームオーバー”だと思った」と切り出した宮沢氏は「大臣も副大臣も政務官も安倍派だから全部一掃。こういう決断だったじゃないですか。それはやりすぎでしょうと。そうなる前にやれることはいろいろといっぱいあったのに、なにを泥臭いことをやっているんだと。派閥の幹部に対する怒りと、それから安倍派だから一掃するという総理に対する怒り。この2つが一緒になってああいう風(発言)に出てきてしまった」と振り返った。
暴露によって「なにかよからぬこと」が起こると予見できたのでは、という指摘には「当初から表に出して説明して謝罪して訂正する、それで国民のみなさまにお許しをいただくというのが筋道。それをやっていないからこういうことになってしまった、本当の怒りが出てきた」と、我慢できる心境ではなかったことを明かした。
「しゃべるな!しゃべるな!」と発言した人物を明らかにしなかった理由については「それは言わない。『組織的なかん口令がありました』ということで私は十分だと思う」とコメントした。
ジャーナリストの青山和弘氏は「『しゃべるな』というかん口令を敷いたとおっしゃって、それを誰に言われたかはいま言わないとおっしゃったけど、やっぱり僕はここまできたらそれも言うべきなんじゃないかと。中途半端だと思う」と指摘すると「安倍派の幹部はじゃあ誰を守ったのか、何を守ったのかというのをどう思っているか。これをやっぱり聞きたい」と改めて問いかけた。
これに宮沢氏は「まず何を守っているかではなく、決断ができず、ずるずるきてしまったという、単なるそういうダメな状況」と自身の考えを述べると「私はなぜかん口令に従っていたのかというのは、『表に出す準備をしていたんだろうな』と自分なりに解釈をしていた。だから従っていた」と説明。
「でも結局ゲームオーバーになった、これは命令に従う必要はないと思った。そして誰がしゃべったかというのは、これはたまたまいきあって、たまたましゃべる機会があって、その会話のなかから出てきたもの。だからほかの幹部としゃべっても同じことを言われた。だからこそ、私に言った人の名前ではなく幹部全体からのかん口令があった、組織的であった、それでよしにしていただきたい」と理解を求めた。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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