大分・別府市で起きた大学生死亡ひき逃げ事件は、事件発生から6月29日で2年が経とうとしている。事件の容疑者として全国で重要指名手配されている八田與一(はった よいち)容疑者だが、いまだ足取りが掴めていない。ABEMA的ニュースショーがこれまで取材した中で得た目撃証言を改めて紹介する。

【映像】大阪・西成での八田容疑者の目撃証言
 そもそも八田容疑者は事件後どのようなルートで逃走したのか。元徳島県警警部の秋山博康氏は「逃走する被疑者の心理というのはとにかく発生現場、自分が犯行した現場から離れようとする。次の逃走先というのを考える」と解説すると「そうなるとお金がいる。ここ(現場)から家のほうへ逃走したと思う」と、自宅に立ち寄って金など逃走に必要な準備をして県外に逃走したのではと予想した。
 
 仮に自宅から県外に逃走したとすると、別府から少しでも離れたいとするのが逃走者の心理で「北上したはず」と推理。自宅に近い駅の時刻表を確認すると小倉方面に向かう列車が2本あり、しかも夜は無人駅だという。では、そこから八田容疑者はどこへ向かったのか。
 
 秋山氏がヒントとするのが、八田容疑者がかねてから関心を寄せていたという大阪西成だ。身分証がなくても携帯を入手でき、日雇いの仕事も多数あり、街には事情を抱えた人も多い。ポイントは身分証不要で偽名でも働くことが可能な点だ。地元の不動産業者は「保証人なし、保証会社なし、すべてなし。身分証なしでも入れるような物件は全国で一番多いと思う。西成っていうところは」と西成の特殊な事情について語った。