母・しほさんは、YouTubeで発信しようという孝輔さんの提案を受け、「受け手の反応が想像できず、顔出しでの発信は不安だった。ただ、有名になることで将来が広がり、“医療的ケア児”の理解が進んで、少しでも生きやすい未来につながるならと、慎重ながら始めることにした」と振り返る。

【写真・画像】顔・頭蓋骨に形成異常を持つ息子を発信する両親の想い「知ってもらうことで手を差し伸べてくれる人が増えるかもしれない」 一方で批判やデジタルタトゥーの懸念も…“障害ある子どもを発信”の是非 3枚目
拡大する

 そんな両親の想いから始めた動画チャンネルは、登録者数8万人を突破した。さらにはInstagramやTikTokのアカウントも開設し、多くの人に未来くんの存在を知ってもらえるようになった。

 子どもの障害を発信するメリットとして、障害を知ってもらうことで、「怖い」から「可愛い」に変わる可能性があること。また、治療法や病院などの紹介、親同士の交流が得られることがある。一方のデメリットとしては、「子どもに自我もないのに金稼ぎに使うな」「障害を見ると気分が悪くなる」といった差別・批判の声が寄せられること、デジタルタトゥーの懸念などが考えられる。

【写真・画像】顔・頭蓋骨に形成異常を持つ息子を発信する両親の想い「知ってもらうことで手を差し伸べてくれる人が増えるかもしれない」 一方で批判やデジタルタトゥーの懸念も…“障害ある子どもを発信”の是非 4枚目
拡大する

 星野夫妻が気をつけているのが、ショート動画の最初に「お顔に特徴のある子どもの動画」と注意喚起の文言を入れること。孝輔さんは「ショート動画はスクロールすると急に表示されるため、最初の5秒間は顔を隠している。親としては『自分の子どもに特徴がある』というワンクッションを置きたくないが、やらないと拒否反応を示す人が一定数いるのもわかる。自分たちが低姿勢になって歩み寄ってわかってもらうところから、差別はなくなっていくのではないか」との想いを明かした。

■孝輔さん「YouTubeのコメントがきっと自己肯定感につながる」
この記事の写真をみる(15枚)