ボディからの打ち分けでアゴのど真ん中を左フックでズトン! 相手の動きが一瞬にしてフリーズして、時間差で後ずさるように崩れ落ちる衝撃KO。わずか64秒の瞬殺劇に実況が“テンシの左が炸裂”と絶叫。「強すぎてビビった」ファンも騒然となった。
6月30日後楽園ホールで開催された「RISE179」。松本天志(TARGET SHIBUYA)と寛人(GREED GYM)の対戦は開始から両者アグレッシブな打撃戦。互いに譲らぬ展開のなか松本が強烈な左フックをアゴに叩き込みKO。期待の若手が連敗から脱出、再起の一戦で大きなインパクトを残した。
松本は6連勝で一気に序列を上げたものの数島大陸へのタイトル挑戦、さらに那須川龍心と相次いで連敗。RISEの未来と期待される20歳にとって重要な再起戦となる。対する寛人は、九州を主戦場に戦う18歳。6月初旬の大会での鮮烈なKO勝利を受け、今月2試合目のオファーを受け参戦した。
仕切り直しの松本は序盤から積極的だった。真正面から打ち合いパンチの連打から左ミドル、寛人も負けじと右ミドルから連打と一進一退の攻防。開始30秒、松本が寛人のアゴに強烈な左、さらに右アッパー、左と連続攻撃。寛人もプレッシャーをかけローを蹴りながらコーナーまで追い詰めガードの外からフックを打って前に出る。
しかし、劇的な幕切れが待っていた。体を入れ替えながら松本がボディにパンチを散らす。一転して右アッパー、フックでアゴをかすめると、再びボディ、とどめの左フックが寛人のアゴをクリティカルに打ち抜いた。
「バキッ」という炸裂音を受け、寛人の動きが一瞬でフリーズ。直後、グラリと頭が揺れた寛人が後方にダウン。一瞬、身体を起こした寛人だが、力が入らない。状況を理解できないような表情を浮かべたままゴングを聞いた。
試合時間はわずか64秒。ABEMA実況の小出アキラ・アナウンサーは「テンシの左が炸裂!一瞬で終わらせた!」と絶叫。ファンからも「強すぎ」「おいおい瞬殺だよ」「ボディボデイからのアゴ」「強すぎてビビった」との声が上がった。
説得力のある秒殺勝利に勝利後の松本は「1RでKOして怪我もないので、9月横浜でワールドシリーズで強い外国人選手を用意して欲しいです」とアピール。連敗から脱出し次の大舞台へ向けて意気込みを示した。