将棋の藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、21)に渡辺明九段(40)が挑戦する伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負第1局が7月7日、愛知県名古屋市の「徳川園」で2日目の対局を行っている。ABEMAの中継には、鈴木大介九段(49)が出演。七冠保持者の藤井王位と歴代最強棋士たちの共通点は、“型がない”こと意外なポイントを指摘した。
防衛5連覇で永世王位資格獲得を目指す藤井王位と、タイトル奪取を狙う渡辺九段が激突するシリーズ。“真夏の七番勝負”のゆくえに大きな注目が集まっている。ABEMAで解説を務めた『棋士兼Mリーガー』の鈴木九段は、「渡辺さんは準備の人。この辺(2日目午前の展開)までは研究範囲で、後手番ならまずまずと思っていると思う」と印象を語った。
さらに、「藤井さんは今、タイトル戦に出ずっぱりで研究のストックをそこまでは持てないはずで、すべて相手の手に対応する“横綱相撲”に今後もならざるを得ない。研究される立場になっているのはすごいことだと思います」とコメントした。
その上で、「でも自分の型を持ちすぎると研究対象になってしまう。“長期政権”する人はだいたい途中から、型がない力勝負の形になりますよね」と歴代最強棋士たちの意外な共通点を指摘した。「羽生(善治)さんが七冠を獲った時も初手から4八金と上がってみたり、古くは大山(康晴)先生も常に形を変えて戦う、一局一局微妙にずらすというのをやっていたと思います」。
型がない将棋となる理由については、「いろいろな考え方があると思いますが、ひとつは相手に研究されることを避けようとする裏返しだと思っています」と考察していた。
鈴木九段の指摘に、ファンも納得。ABEMAの視聴者からは「強すぎるのも大変だな」「藤井もオールラウンダーになるんか」「なるほど」「確かに同じだと研究されるしな」「言われてみればそうかも」「確かに天衣無縫か」「研究対象だもんね王者は・・つらいね」「羽生さんはむしろ相手の得意をやってたからなぁ」と多くのコメントが寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)