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【映像】井岡一翔が戦った「LIFETIME BOXING FIGHTS 22」

 WBAスーパーフライ級王者の井岡一翔(志成)が7月7日、東京・ 両国国技館でIBF同級王者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)との2団体統一戦に挑み、12ラウンドのフルラウンドの末に3―0の判定で敗れた。井上尚弥と並ぶ日本人世界タイトルマッチ勝利数を22勝から伸ばすことはできず、将来的な3団体統一戦への夢も、七夕の夜に暗礁に乗り上げた。試合後、井岡は人目をはばからず涙を流した。

【映像】井岡一翔が戦った「LIFETIME BOXING FIGHTS 22」

 試合は1ラウンド、マルティネスのパンチの圧力に押され気味のスタートとなった井岡だったが、起死回生のボディを効かすと状況は一変。一進一退の打ち合いとなる。

 しかし2ラウンド開始早々、マルティネスは自慢の強打で巻き返しを図る。対する井岡はボディとアッパーで打開を図るも、マルティネスの左右の強打が井岡を襲う。

 3ラウンド、マルティネスの左アッパー、打ち下ろしの右が冴え、井岡の顔面を着実に捉えていく。しかし、井岡も左右のボディで決死の反撃。マルティネスの強打を被弾しながらもこのラウンドを終える。

 4ラウンド、終始前に出る井岡だが、マルティネスが井岡の圧力を下がってかわしながら要所で強打。井岡の出足を止める。

 すると5ラウンド、井岡が打ち続けてきたボディがマルティネスの動きを鈍らせる。さらに6ラウンドも井岡はボディを的確にヒットさせ、このラウンドを終えたが、7ラウンド、マルティネスの左のアッパーと右の打ち下ろしが井岡を攻め立てる。

 一進一退のまま試合は最終12ラウンドへ。両者ダウンを奪うことなく判定となったが、結果は3-0の判定でマルティネスが井岡を下した。

 5日、都内で行われた調印式で井岡は「一戦一戦が大事な試合。次の試合もとても大事な試合ですし、もしかしたら最後の試合になるかもしれない」と述べ、統一戦への決意を語った。そんな井岡は大一番に向けて5月下旬から1カ月の日程でラスベガスへ飛んだ。井岡が師事する名伯楽であるイスマエル・サラス氏のもとで長期合宿はじつに2試合ぶり。前回は試合の決定から試合までの期間が短かく日本でトレーニングを行った井岡だが、この試合に向けては大切なプロセスを踏み、心身ともに充実した日々を送ってきた。

 6月29日にはアメリカでWBC王者のフアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)と2階級制覇王者のジェシー・ロドリゲス(米)が対戦し、井岡が復帰以降、ターゲットとして公言してきたエストラーダが24歳のロドリゲスに敗れた。一方で、ロドリゲスは井岡が2度対戦したフランコの実弟でもある。

 ラスベガス合宿中にインタビューに応じた井岡は「できたらエストラーダ選手に勝ってもらって彼とやりたい気持ちがありますけど、ロドリゲス選手はフランコ選手の弟だし、どちらと戦うとしてもつながりはあると思います。なかなか自分の思い描く通りにはならないんですけど、ここで自分が統一して、6月29日の勝者とやるのが一番望む形です」と率直な思いを明かしていた。

 しかし、将来的な3団体統一戦への夢、意欲を語っていた井岡だが、7月7日七夕の夜に“井岡の夢”は暗礁に乗り上げてしまった。