【UEFA EURO 2024】オランダ代表 2-1 トルコ代表(日本時間7月7日/オリンピアシュタディオン・ベルリン)
「トルコのリオネル・メッシ」と謳われる天才レフティーが右足でも決定的な違いを作り出した。トルコ代表のFWアルダ・ギュレルが、右サイドから利き足とは逆の右足で完璧なクロスを送りゴールを演出。これにはファンからも「触れば入る」「完璧すぎた」と絶賛の声が挙がっている。
UEFA EURO 2024準々決勝でトルコ代表は、オランダ代表と対戦。35分に待望の先制点を奪った。右サイドのコーナーキックをMFハカン・チャルハノールが蹴ると、ボールはファーサイドへと流れる。このボールをボックス右角付近で拾ったアルダ・ギュレルは左足でトラップしてそのままクロスを上げるのかと思いきや、意表を突いて右足でクロスを送った。
このボールがファーサイドまで渡ると、トルコ代表の長身DFサメット・アカイディンの頭に綺麗な弧を描いてドンピシャで届く。アカイディンは余裕を持ってヘディングで押し込み、先制ゴールに歓喜の輪が広がった。
ABEMAで解説を務めた戸田和幸氏は、「左足ではなく右足でしたね。味方はボールが来るという予感があったかもしれないですが、オランダ側が右足で蹴るという想定があったかどうか。これだけ利き足のレベルが高いと、利き足に置くはずですが、右足で最高のボールを蹴りましたね」と、アルダ・ギュレルの判断とボール精度を絶賛した。
実際、この先制点はスコアラーのアカイディンよりも、アシスト役のアルダ・ギュレルのほうが話題に。SNS上のファンからは「これは最高なクロス」「触れば入るクロス」「もう両利きだろ」「逆足クロスえぐ」「天才ギュレル」「クロスの精度と高さよ」「神クロス」「クロス完璧すぎた」などの声が挙がった。
アルダ・ギュレルは2005年生まれの19歳ながら、トルコ代表の主力として今大会全試合に出場。初戦のジョージア戦では見事なゴラッソでUEFA EURO最年少ゴール(19歳114日)を更新し、ラウンド16のオーストリア戦では美しいコーナーキックからアシストを記録しており、これで2試合連続アシストとなった。
試合は後半に入るとオランダ代表が怒涛の巻き返しを見せ、70分にDFステファン・デ・フライのヘディング、76分にFWコーディ・ガクポの突進からオウンゴールとなり、トルコ代表が1-2で逆転負けを喫した。
2008年以来のベスト4入りを果たせず、大会を去ることになったトルコ代表。しかし、アルダ・ギュレルはトップレベルで輝きを放ち、その名を世界中に轟かせた。所属するレアル・マドリードで新シーズンにどんなパフォーマンスを見せるのか。今から楽しみだ。
(ABEMA/UEFA EURO 2024)