「クマがかわいすぎて、この注意喚起のチラシでは怖さが伝わらないのではないか」(島田薫 秋田県議)
7月3日の秋田県議会。議員が問題視したのは、県が作成したこちらのポスターだ。
「クマに注意」
茂みの奥から顔を出すクマ。つぶらな瞳でこちらを見つめている。
他にもクマが人間の捨てたごみを見てよだれを垂らしている姿や、柵に囲われた農作物を見ていじけている様子などが描かれている。
実際にどのような印象を受けるのか、巨大なクマのオブジェがある東京・丸の内で街の人に聞いてみた。
「かわいい、怖くはない。目が優しいからか。森で会ったらちょっとうれしくなっちゃう。森のくまさん的なところあるかもしれない」(40代女性)
「もう少し怖いクマのイメージとか、もう少し恐怖感を煽るような絵にした方がいい」(40代男性)
去年、クマによる人身被害が70人と全国最多だった秋田県。今年もすでに6人が襲われた。出没件数は616件(7月9日現在)と山間部に留まらず、秋田県のほぼ全域に広がっている。
県は強い危機感を持っていて、ポスターについても「決してかわいく見せるつもりはなかった」と説明している。
では、なぜ意図しない印象となってしまったのか?
人は何に「かわいい」と感じるかの研究をしている専門家は、「そもそもクマにはかわいくなってしまう要素が満載のため、イラストにする際は十分な注意が必要だ」と指摘する。
「大きく、そして全体として丸いことは、かわいい動物の特徴だ。今回のイラストの場合はさらに目鼻を付けたため、(さらに)かわいいと感じられる。注意喚起を前面に出すのであれば、顔をつけずシルエットだけで示した方がより効果的だったのではないか」(大阪大学大学院人間科学研究科 入戸野宏教授)
すでに3万5000枚が印刷され、自治体などに配布されているというこのポスター。今後どうするのか問われた佐竹敬久知事は、イラストを見直す考えを示した。
「私なら相当怖くやる。悪魔、デビルで。動物愛護とは別であり、恐怖を感じるような映像を使うべきだ」
※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。
本記事は自動文字起こしツールや生成AIを利用していますが、編集部の確認を経て公開しています。