大相撲七月場所>◇初日◇14日◇愛知・ドルフィンズアリーナ

 横綱・照ノ富士(伊勢ケ濱)が、新小結の平戸海(境川)を破って2場所連続休場からの再起。そして自身10度目の幕内優勝に向けて好スタートを切った。一方、連覇に期待がかかる先場所優勝の関脇・大の里(二所ノ関)は前頭二枚目・御嶽海(出羽海)に、さらに9度目のカド番となる大関・貴景勝(常磐山)と大関・豊昇龍(立浪)、大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)もそれぞれ敗れる波乱。1横綱4大関が敗れた先場所の初日に続き、“3大関2関脇”に土がつく波乱の初日となった。

 昭和40年七月場所から開催され、今年59回目の開催で最後の本場所開催となるドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)の初日は大いに荒れた。

 3大関2関脇が総崩れの中で迎えた注目の結びの一番。2場所連続休場から再起を図る照ノ富士が、新小結の平戸海を下して横綱の威厳を保った。照ノ富士は三月場所六日目に隆の勝に敗れ、七日目は不戦敗。翌八日目から休場。2勝5敗8休で三月場所を終えた。続く五月場所は初日、新小結で五月場所を制した大の里と激突。この一番に敗れると、翌二日目は大栄翔に不戦敗。三日目から休場となっていたが、横綱の意地を見せ、再起への一歩を踏み出した。

 今場所に向けては、新関脇で連続優勝に期待のかかる大の里、琴櫻と豊昇龍の両大関などが優勝候補に挙げられる一方、照ノ富士に関しては稽古不足が懸念されていた。照ノ富士は場所前のインタビューで「できることをやってきた。それが出せれば」と話す一方で「何かしらアクシデントを起こさなきゃいいなと思いながらやっている」と不安も口にしていた。若手の台頭については「注目される若い力士が出てくることはいいこと」と話していた。(ABEMA/大相撲チャンネル)