<大相撲七月場所>◇初日◇14日◇愛知・ドルフィンズアリーナ
数々の実績を引っ提げて、幕下最下位格付出で驚異の新人力士がデビュー。しかし、難読な四股名に「四股名が読めない…」と困惑の声が上がる一幕があった。その後、肝心の取組では、実力を遺憾なく発揮して圧巻の白星で初土俵を飾り「これは強い」「格が違う」とファン納得。世代交代の波が押し寄せる大相撲界に、また一人、楽しみな力士が現れた。
幕下最下位格付出の一意(木瀬)が、三段目筆頭・大翔樹(追手風)を押し出して初土俵で初白星を挙げた。
日本相撲協会の公式HPによると石川県金沢市出身の22歳は、身長184センチ、体重195キロの恵まれた体格の持ち主。金沢学院高(現・金沢学院大附属高)時代には世界ジュニア選手権重量級優勝など5冠を達成し、日大に進学後は国体優勝など6冠の輝かしい実績を持つ。
話題になった四股名の「一意(かずま)」は本名の川渕一意(かわぶち・かずま)に由来している。土俵入りするなり、その知名度と期待値は抜群だ。拍手が起こったかと思えば「一意(かずま)頑張れー」と大声援が飛んだ。
しかし、初めて見たファンからは「四股名が読めない」「難読四股名」と困惑の声も聞かれた。そんな声は、取組で一蹴され、称賛の声に変わることになる。
立ち合い、時計回りに変化した大翔樹だったが、これを冷静に組み止めると、土俵中で右上手を取って一気に前へ。その出足の速さは、行司が避けきれずに接触してしまうほどだった。
初白星をものにした一意はドシっと両足で土俵を踏みしめ、勝利を噛みしめた。堂々たる取組、さらに一意の様子にファンからは「変化を楽々捕まえた」「圧倒的」「これは強い」「格が違う」「落ち着いてる」など称賛の声が相次いで寄せられた。(ABEMA/大相撲チャンネル)