9月までに行われる立憲民主党の代表選に注目が集まっている。泉健太代表は続投の意向とみられ、枝野幸男前代表も出馬に前向きと伝えられている。他には、元厚労大臣の長妻昭政調会長や、若手からは重徳和彦衆院議員、小川淳也衆院議員の名前が挙がっているという。
立憲民主党は2021年、枝野代表が辞任し、泉氏が代表となったが、現在の支持率は12.6%(ANN世論調査6月16日)と、2009年の民主党の政権交代時とはほど遠い。東京都知事選での蓮舫氏落選を受けて、辻元清美代表代行は「私たち自身がどうアップデートできるかが問われている」と述べた。
最高顧問で元総理大臣の野田佳彦氏は、「政権交代をするしか政治改革はできない」との期待を示すが、日本維新の会・馬場伸幸代表は、かねてから立憲との共闘は「未来永劫ない」と、つれない反応を示している。教育無償化を実現する会の前原誠司代表も「共産党と組んだのは(立憲民主)党として失敗」と指摘。それでも野田氏は「(維新と)膝を突き合わせて話さなきゃいけない」と語る。
ジャーナリストの青山和弘氏は、「泉氏はあまり国民的な知名度がなく、党内でも人気がない」と説明する。「自民党がたたかれている中で、政権交代の機運は高まるはずだが、『泉総理の誕生を目指そう』という声は、党内でほとんど聞かれない。就任時は小沢一郎グループなどが推し、共産党と距離を置く姿勢を示したが、その後小沢氏も『反泉』になり、党内基盤は弱くなっている」と分析。
ポスト泉として名前が挙がっている人物を、青山氏が解説する。「泉氏や野田氏が保守、枝野氏や小川氏がリベラルに寄り、真ん中に小沢氏や、若手をまとめる重徳氏がいる。このあたりが次期代表選の顔ぶれになるのではないか。共産党との距離感や、自民党支持者の票を集めなければならない点から、野田氏に期待が集まるのは自然な流れだ」とした。
党内外から挙がる「野田待望論」に、野田氏本人は、どう向き合うのか。
「(予想される顔ぶれに)女性がいないのがよくない。組織として弱い。自民党総裁選では女性の名前も出てくる。世代交代感もない。自分も含めて『昔の名前で出ています』の路線ではいけない。ただ、現代表ですら知名度がないとなると、ちょっと思い悩む」(野田佳彦氏)
立憲の代表選挙は、3年に一度行われる。「たまたま自民党総裁選と一緒(のタイミング)になる。政権交代を本気で考えるなら、戦略的に女性も、若手も、ベテランも……という中から党員が選び、自民党総裁と比べる構図に持っていきたいが、演出も含めて考えないといけない。私は自分でやろうとは全く思っていないが、政権交代のチャンスはめったにない。私の時に手放したのが悔しく、取り戻すためなら、なんでもやろうと思っているが、企画演出のほうがいい」と自身の考えを述べた。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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