【明治安田J1リーグ】東京ヴェルディ 0-1 FC町田ゼルビア(7月14日/味の素スタジアム)
FC町田ゼルビアの守護神が絶体絶命のピンチからチームを救った。GK谷晃生が東京ヴェルディ戦で横っ飛びで相手の決定機をセーブ。勝利を手繰り寄せるビッグプレーに「谷晃生の日だった」「さすが代表クラス」「谷晃生なんなん……」「残念、そこは谷晃生」とファンも大熱狂していた。
注目シーンは、町田が1点リードで迎えた89分だった。東京ヴェルディが細かいパスワークで揺さぶると、MF森田晃樹が右サイドで鋭い縦のスルーパス。町田守備網を切り裂くこのパスが、右サイドを抜け出したMF松橋優安のもとへピタリと渡る。
松橋は勢いよくボックス内に進入し、ワンタッチでゴール前中央に流し込んだ。DFとGKの間に転がったボールに反応したFW山見大登は、しっかりと右足で合わせてシュートを枠内に放った。
町田にとっては大ピンチ。守備ブロックを完全に崩され、マークを振り切られる形でゴール前至近距離からシュートを許している。万事休すと思った瞬間、谷が右方向に素早くステップを踏んで飛び、身体を倒しながら右手を懸命に伸ばす。的確なポジショニングと超反応でゼロ距離からのシュートを掻き出してみせた。守護神はシュートストップ後、仲間との力強いハイタッチで守備をさらに引き締めた。
絶好のチャンスを阻まれた東京Vの選手たちはグラウンドに突っ伏し、天を仰いだ。とくに山見は仰向けになって頭を抱え、シュートを決められなかった悔しさを露わにした。
解説の福田正博氏はこの攻防の直後に「うわ!」と度肝を抜かれた様子を見せ、「森田のスルーパスは見事で(シュートは)決定的でしたけど、谷がよく防ぎました。ワンタッチプレーが連続したのでゴールが入ってもおかしくなかったんですけどね」と東京Vの素晴らしい攻撃を食い止めた谷の好セーブに称賛を送った。
谷のスーパーセーブはSNSでも話題に。サッカーファンからは「カシージャスみたいなスーパーセーブやん」「神すぎる」「まじで何度見返しても凄い」「苦しい中のセーブ、マジで泣きそうになった」「思わず声が出た」「絶対やられたと思った…」「この裏のスペースつかれた時に失点覚悟しちゃったけど最後は神が立ち塞がった」などのコメントが溢れた。
試合はこのまま1-0でタイムアップ。町田は守護神の終了間際に見せたスーパーセーブもあって勝利し、J1リーグ初昇格ながら23節を終えて首位をキープしている。なお谷はここまでクリーンシートが、ガンバ大阪の一森純と並ぶリーグ最多タイの10試合と素晴らしい活躍を見せている。町田は次節、7月20日(土)に国立競技場で横浜F・マリノスと激突する。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)