【明治安田J1リーグ】FC町田ゼルビア 1-2 横浜F・マリノス(7月20日/国立競技場)
相手の意表を突く驚愕のトリックプレーだ。FC町田ゼルビアが横浜F・マリノス戦で、ロングスローを囮にするリスタートを起点にゴールネットを揺らして見せた。これには「なんじゃこりゃ!」「タオルフェイントが効いていて草」「これは多彩」とファンも驚きを隠せない様子だった。
注目のシーンは85分だった。2点を追いかける町田が左サイドでスローインを獲得し、DF望月ヘンリー海輝がタッチラインへ。望月はタッチライン外のビニール袋からタオルを取り出した。
タオルでボールを拭いて町田得意のロングスローを狙うかと思われた瞬間、望月はタオルを投げ捨て、近くにいたMF下田北斗に素早くスローインを投げ入れる。下田は右足でボールをコントロールすると、間髪入れずに左足でクロスを送り込んだ。
このボールにボックス内で反応したのがFWミッチェル・デューク。ニアサイドで相手の前に入ってヘディングシュートを放つと、擦るようにしてヒットしたボールがゴールネットを揺らした。
この奇策に横浜FMの選手は呆気にとられた様子。望月がタオルを手に取ったため、ボールを拭いてロングスローを入れてくと予想していたのだろう。ボックス内にポジションを取り、迎撃態勢を整える“ロングスローシフト”をセットしていたことで、下田は完全にフリーの状態。虚を突かれる形で失点し、呆然と立ち尽くす選手たちの姿があった。
ゲスト解説の松木安太郎氏も、望月がタオルを捨てすぐに近くの下田にスローインを投げたことに驚愕した様子。ゴール後には「ナイスヘッドだね。見事だ」とシュートを称え、「今のはタオルトリックだよね」と独特の表現をした。
さらに、解説を担当した林陵平氏は「黒田監督が望月の近くで『早く投げろ』と助言していたと思います。その瞬間に望月が(タオルでボールを拭くことを)やめましたからね」と指揮官のアシストを見逃さなかった。
このトリック・スローインにはサッカーファンも驚愕。ABEMAのコメント欄には、「まじかよ」「最強戦術きた」「ロングと見せかけて」「タオルフェイントわろた」「このフェイク面白い」「なんだそれ」「色々あるな」「松木さん名言製造機」「デザインされてるなー」「望月いい判断」「ちょっと油断したなマリノス」などのコメントが目立った。
町田はこれで1点差に迫ったものの反撃はここまで。横浜FMに1-2で敗れて7試合ぶりの黒星となった。ただ、J1リーグ24節を終えて勝点は49で、2位ガンバ大阪&3位鹿島アントラーズと5ポイント差でいまだ首位に立っている。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)