7月21日、プロレスリング・ノア『STAR NAVIGATION 2024』東京・後楽園ホール大会が行われた。

 年間最大級のビッグマッチ7.13日本武道館大会を終え、新章を迎えたNOAH。真夏の最強決定リーグ戦『N-1VICTORY』を2週間後に控えた後楽園大会で、優勝候補と目される選手たちが次々と自己主張を行った。

 メインイベントは、7.13武道館でYOICHIこと稲村愛輝を破り2度目の王座防衛に成功したGHCヘビー級王者・清宮海斗が、ジャック・モリス、ドラゴン・ベインとトリオを組み、前年度N-1優勝者の潮崎豪、元パートナーである新日本の大岩陵平、マサ北宮の強力トリオと対戦。いずれも『N-1VICTORY』Aブロック出場メンバーが、前哨戦の6人タッグマッチで火花を散らした。

 まず、のっけから強烈なアピールをしたのは、先発を買って出たジャック・モリス。大岩をロックアップからロープに押し込むと、“あの男”ばりの紳士的なクリーンブレイクをしたあと、「ジェイク・リー! F○CK YOU!」と叫び、自分たちを裏切ったかつてのGLGリーダーに決別宣言。試合でも堂々たる闘いぶり一本立ち示した。

 続いて、新ユニット「オール・レベリオン」結成の煽りを受けて清宮に“捨てられた”かたちの大岩も清宮に対して敵意剥き出しに向かっていく。これを清宮も受けてたち、コーナーでのナックル連打やストンピングなどケンカファイトで応戦する。さらに中盤では武藤敬司ばりのドライビングエルボーで華麗に舞ったかと思えば、倒れた大岩にが顔面にチョコンと蹴りを入れ「来いよ、オラッ!」と挑発していく。

 そしてジュニアながら志願してのN-1初出場がきまったドラゴン・ベインが、スピードと勢いで撹乱すれば、潮崎もそれを豪腕ラリアットでなぎ倒していく。

 後半、気を吐いたのはマサ北宮。清宮のシャイニングウィザードでも倒れず叫び声を上げて耐えて見せると、串刺しラリアット、投げっぱなしジャーマン、ドリルアホールパイルドライバーで清宮を追い込んでいく。

 しかし、タフネス度なら清宮も負けていない。北宮の突進をカウンターのフランケンシュタイナーで切り返すと、シャイニングから変形タイガードライバー。これをなんとかカウント2で返す北宮だったが、最後は清宮が渾身の変形シャイニングウィザードを決めて3カウント奪取。GHC王者がN-1制覇に向けて、絶好調をアピールした。

 試合後、マイクを握った清宮は「絶好調だ! 絶好調だ!」と叫ぶと、取り囲む大岩、潮崎、モリス、ベインといったリーグ戦のライバルに向かって、「N-1 VICTORY、忘れられない夏にしようぜ! いや、俺が忘れられない夏にしてやるよ!」とアピール。

 これに対し潮崎が「N-1 VICTORY、俺が2連覇で楽しい夏にしてやるよ。I am NOAH!」と、2年連続優勝を宣言。さらに大岩もマイクを握り、「N-1 Aブロックに出る奴ら、全員ぶっ潰してやるから覚悟しろよ。そんでも持ってお前、清宮海斗。お前にとって、忘れられない夏にしてやるよ!」と王者を挑発した。

 そして最後あらためて清宮がマイクを握ると「N-1 VICTORY、俺は(公式戦で当たる)全員とタイトルマッチだと思ってやります。GHCチャンピオンとして、全勝優勝でN-1引っ張っていきます!」と、余裕の笑顔で全勝優勝を宣言した。

 「N-1VICTORY 2024」は8.4横浜武道館で開幕。優勝決定戦が行われる9.1エディオンアリーナ大阪第一競技場まで全9大会で開催される。今年、NOAHの熱き夏の闘いを制するのははたして誰になるのか? 

(文/堀江ガンツ) 

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