将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦七番勝負は7月30日、徳島県徳島市の「渭水苑」で藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、22)と挑戦者の渡辺明九段(40)が第3局の対局を行っている。シリーズ2勝目を目指す藤井王位は、午前中から長考に沈み31手目に3時間10分を投入。ファンからは「藤井王位に何があった!?」「どうしたんだろ」など心配の声も上がっていた。
防衛5連覇で“永世王位”資格獲得を目指す藤井王位と、タイトル奪取を狙う渡辺九段が激突している注目の七番勝負。シリーズはこれまでに両者1勝1敗で推移している。2勝目をかけて争われている第3局の徳島対局では、藤井王位の先手番で得意「角換わり」の出だしに。渡辺九段も後手番ながら積極的な動きを見せて、前例のない将棋へと展開していった。
互いの構想を探り合う1日目午前中、渡辺九段の仕掛けに対し藤井王位が大長考に沈んだ。藤井王位は、渡辺九段との2022年1月の王将戦七番勝負第2局1日目に2時間28分などの長考記録があるが、それを上回る大長考に。ABEMAで戸辺誠七段(37)は、「深く読める藤井さんがこれだけ読んでいるというのは興味深い」と印象を語っていた。
中継には中澤沙耶女流二段(28)も出演。中澤女流二段は、2015年4月のプロデビューをきっかけに杉本昌隆八段門下に入門したため、2012年に弟子入りしていた藤井王位は年下ながら“兄弟子”となる。妹弟子から見た藤井王位の長考は、「苦しそうな時は上を向いて“うーん”という感じになるので、嫌な筋が見えて辛いとかそういうわけではないのかなと思います。どういう長考なのかはわかりませんが、どちらかと言うと新しい局面を前にして楽しい、ワクワクした感じなのかなと思います」とコメントしていた。
しかし藤井王位の“超”長考に、ファンはやきもき。「藤井王位に何があった!?」「どうしたんだろ」「違う世界にいってる?」などの声が寄せられていた。
結果、藤井王位が31手目に費やした時間は3時間10分だった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)