7月25日(日本時間26日)にドジャースタジアムで行われたロサンゼルス・ドジャース対サンフランシスコ・ジャイアンツの一戦で、今季第31号、日米通算250号アーチを放ったドジャースの大谷翔平。この一発は、打った瞬間に誰もが着弾を確信できる高々と舞い上がった“ムーンショット”となったが、大谷の超高弾道メモリアルアーチが生まれた理由について、元MLBプレーヤーの川﨑宗則氏が解説した。
7月28日に放送された『ABEMAスポーツタイム』では、前出のジャイアンツ戦で大谷が放った日米通算250号アーチについて改めてVTRを交えつつ紹介することとなった。
このアーチの打球角度は46度。一般的なホームランの角度よりも高いもあったことについて見解を尋ねられた川﨑氏は、「(大谷選手)ならではのホームランですね。一般的には28~35度、36度、この間が一番飛びやすい。46度だったら普通は内野フライか、飛んでも外野フライ」と自身の経験を交えて紹介。本来であれば角度が上がりすぎて凡打となってしまうものであるため、打球角度が46度もありながらスタンドに着弾することとなったこのアーチは、まさに“大谷ならではの一発”であると熱弁をふるった。
その上で川﨑氏は、「ちょっと詰まってるんですね。詰まってる分、ボールの回転が少し緩やかになり、高く勢いよく上がるんですけど、その分、距離も伸びるんです」と、詰まった打球であったことが奏功する形でボールの回転が緩められ、結果としてムーンショットになったと解説した。
川﨑氏の説明を受け元サッカー日本代表の槙野智章氏は、特殊な形で生み出される“大谷ならではの一発”が意図的に生み出されているのかを訊ねる場面も。
その質問に川﨑氏は「翔平さんは変化球が大好きなんですよ。変化球が来たと思って振ったんですけど、思った以上に食い込んできてちょっと詰まったんです。本人からしたらちょっと打ち損じ。逆にこのうち損じが功を奏して回転が緩やかになった分、距離が出るようになったんですね」と、あくまで“打ち損じ”が原因であるという見立てを示した。
その上で、「これを“狙って打った”って言うかもしれません。本人しかわかりませんが、狙って打ったら本当にスゴいことです」と、大谷が超人的な打撃技術の持ち主であることを考慮する形でコメントすることとなった。
(『ABEMAスポーツタイム』)