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【映像】車・年収も自慢する? やっかいすぎる“マウンティング上司”の生態
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 「昔はこうだった。今のお前らの仕事はぬるすぎると言ってくる」「過去の自慢話を何度も何十分もする。こちらの仕事は進まない」

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 必要以上に部下へプレッシャーを与えて、自分がより優位に立とうとする“マウンティング上司”。株式会社識学が実施した調査結果によると、20代~50代の会社員のおおよそ3割が“マウンティング上司”がいると回答した。

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 また、当てはまる行動については「過去の自慢をする」「仕事が出来ることを自慢する」「過去の苦労話をする」といった武勇伝を自慢するケースが上位を占めていた。

 企業向けのカウンセリングやメンタルサポートを行う日本メンタルアップ支援機構の大野萌子代表も、“マウンティング上司”に関する相談事例が多いと話す。

 「例えば、何度も足を運んで先方に気に入られて大きな案件を取ったなどの自分の実績に対するマウント。あるいは書類やプレゼン資料に対して『こんなんじゃダメだ。俺が若いときには誰よりも努力して相手を感動させるものを作った』と自慢して内容の改善点については触れないケースも」

 さらに、車など所有物を誇示して「このくらいのものを持てないとダメだぞ」といったマウントを取るケースもあるという。

 その上、自慢だけで済むならまだしも、「だからお前はダメだ」「このくらいできないでどうする」といった圧力をかけることで、部下を苦しめたり、ハラスメントと紙一重になることが多いという。

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 「自分のことを認めない上司から圧力をかけられても部下は萎縮するだけ。そうなると『この仕事は続けられない』『あの上司の下では働けない』『上司が信頼できない』といった悩みが生じ、限界を訴えるケースがほとんどだ」

 なぜマウントを取ろうとする上司が一定数存在するのか?

 大野代表は上司も管理業務などに追われ、余裕がない状態にあることが原因の一つと指摘。そこに上司自身の自己肯定感が低いと優位性を保つためにマウントをとってしまうのだという。

 「本来、優位に立ちたいという感情は健全で、相手より努力したり経験値を積むことで優位性を保つことができればいいのだが、それができないために、相手を貶めることで自分が優位に立とうとする。上司が自分に自信がないこともあるが、能力の高い部下を脅威と感じるケースもある」

 場合によっては、部下から信頼できない上司だと思われ、部下とのコミュニケーションが図れなくなるのはもちろん、職場全体の士気の低下にもつながりかねない。では、“マウンティング上司”が近くにいたらどうすればいいのだろうか?

 大野代表は「人には他人が悲しそうだったり、悔しそうだったり、辛そうだったりすると嬉しくなってしまう感情がある。そのため、辛そうにしていると格好の餌食になるので、マウンティングに対しても淡々と『そうなんですね。わかりました』と対応する。反発せず、柳のように受け流すのが一番だ」とアドバイスした。

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 ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介氏は“マウンティング上司”への対処法について「上司を転がして、あえて『マウンティングさせてあげる』のも一つの方法だ」と提案した。

 「『人生が整うマウンティング大全』(技術評論社)という興味深い本があり、この本では、相手に『マウントさせてあげる』ことで人心掌握し、社内外の味方を増やす方法が説明されている。マウンティングしてくる上司はある意味チョロい。自慢の内容はそのまま『自分が褒めてほしいポイント』であり、そこをくすぐれば簡単に籠絡できる。特に古い体質の組織で出世を目指す場合、マウンティングを逆手にとる組織遊泳術もあるだろう」

 その上で「マウンティングも程度問題。ちょっとした自慢は別にして、いじめやハラスメントに近いようなものに関しては、すぐに信頼できる人に相談するか、適切な窓口に通報した方がいい」と補足した。

 では逆に、部下に対して“マウンティング上司”にならないためにはどうしたらいいのだろうか?

 日本メンタルアップ支援機構の大野代表は「部下を部下として認め、ライバルの対象とせず、ゆとりを持つ」「アドバイスする際は『参考になれば』や『今はちょっと違うかもしれないけど』など、参考程度の話として伝える」などの方法を勧めている。

 神庭氏はこれに同意しつつ、次のように指摘した。

 「マウンティングの背景に上司の自己肯定感の低さがあり、その穴埋めのために『部下に尊敬されたい』と考えているのかもしれない。だが、そもそも職場に『尊敬』という感情は不要なのではないか。あくまでも上司・部下という役割、機能があるだけであり、どちらが偉いというわけではない。上司は部下が働きやすい環境を整え、チームのために価値を発揮すればいい。粛々とミッションを遂行していく組織になれば、無用なマウンティングも生まれないはずだ」
(『ABEMAヒルズ』より)

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