8月4日、神奈川・横浜武道館でプロレスリング・ノア真夏の最強決定リーグ戦『N-1 VICTORY 2024』開幕戦が行われた。
メインイベントはNOAHのエース、現GHCヘビー級王者の清宮海斗が、DRAGON GATEから参戦した元オープン・ザ・ドリームゲート王者ルイス・マンテと対戦。NOAHとDRAGON GATEトップ同士の対戦は衝撃的な結末となった。
先手を取ったのはN-1初出場のマンテだ。入場してきた清宮がリングインしようとしたところに、マンテがいきなりドロップキックで奇襲。さらにリング下の鉄柵の外に転げ落ちた清宮に鉄柵超えのスーパーダイブを敢行。リング内でも清宮の左腕を執拗に攻めまずはペースを握る。
清宮も中盤、ドラゴンスクリュー、コーナー最上段からヒザへのミサイルキック、足4の字固めとヒザ攻めでペースを握り返し、変形タイガードライバーからシャイニングウィザードで勝負に出るが、これはマンテが両腕でガード。
それでもマンテが強引に雪崩式パワーボムにいこうとするところを逆にフランケンシュタイナーで切り返す。そして得意のブーメラン(三角跳び)シャイニングウィザードにいくが、これはマンテがかわし、すぐさまウラカンラナ。さらにアルゼンチンバックブリーカーの体勢から、バーニングハンマー式のフェースバスターを決める。
清宮もスタンディング式シャイニングウィザードで形成逆転を試みるも、マンテは清宮の顔面に矢のようなドロップキックを放ったあと、リフトアップ式の開脚フェイスバスターから、必殺のヴェルタフィナーレ(リフトアップ式シットダウンパワーボム)につなぎ、3カウント奪取。
DRAGON GATEからN-1に初参戦したルイス・マンテがいきなりGHCヘビー級王者・清宮海斗を撃破した。
試合後、マイクを握ったマンテは、「私がDRAGON GATEのルイス・マンテです! N-1優勝するぞー! ルイス・マンテ、イチバン!」と日本語でアピール。その見事な闘いぶりと、好感度抜群のマイクでNOAHファンからも喝采を浴びた。
一方、GHCヘビー級王者として「毎日が防衛戦のつもりで闘う」と自らに優勝を義務付けた清宮だったが、いきなりのしかも他団体からの“外敵”相手敗戦。それでもバックステージでは「ここから一つも落とさねえぞ! 日本一熱い夏、俺が見せてやる!」と、巻き返しを誓った。
この他、注目はWWE NXTから初参戦の2選手の闘いぶり。
まず東京オリンピック2020に出場したオリンピアン、タビオン・ハイツがタイタス・アレクサンダーと対戦。ハイツはサイドスープレックスやデスバレーボムで見せ場を作るもアレクサンダーのビッグアグリー(ローリングジャーマン)でピンフォール負け。
一方、身長204cmの巨体を誇るジョシュ・ブリッグスは、新日本プロレスの大岩陵平と真っ向勝負の肉弾戦を展開。ターンバックルへのチョークスラムからラリアットで勝利。NXTからの参戦組は明暗を分けるかたちとなった。
(文/堀江ガンツ)