【写真・画像】「プロの投資家をマネすれば儲かるはず」相場乱高下で横行する“コピトレ詐欺”に注意 森永康平氏と弁護士に聞く「見破り方」 1枚目
【映像】憧れを利用する“コピトレ詐欺”とは?森永康平氏解説(4コマイラストも)
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 株価や為替が乱高下し、素人には先行きが読みづらい今。しかし、この状況でも儲かっているプロのトレード内容をマネすれば、自分も儲かるに違いない…そんな思いにつけ込む“コピトレ詐欺”なるものが横行しているという。

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 “コピトレ詐欺”とはどんな手順で行われるのか? 投資詐欺に騙されないマインドになる方法とは? 経済アナリストの森永康平氏と考えた。

 「コピトレ」とは「コピートレード」の略であり、あるトレーダーが売買をすると、別の口座でも資金比率に応じた売買が行われる仕組みだ。つまり儲かっている人のやり方を真似しようというものであり、この手法自体が違法というわけではない。

 次に“コピトレ詐欺”の手順を見ていこう。

1:“コピトレ主”のSNS投稿
まず、詐欺師側がSNSで「資産100億円100戦100勝」などと、投資実績をアピールする投稿を取引口座の写真などを添えて行う。それに対し「ついていきます!」など好意的なコメントが投稿されていることが多い(もちろんサクラの可能性も)。

2:個別連絡に誘導
「無敗のコピトレはこちら」などの文言でDMやLINEに誘導していく。

3:海外などの口座を開設
取引するためなどとして、海外のFX業者などの口座を開くように求められる。口座に資金を入金した後、実際に儲かっている取引結果が表示されることもある。

4:資金が“溶ける” 
高速に売り買いを繰り返すなどの異常な取引で、手数料として資金のほとんどを取られたり、業者自体が消えて資金が引き出せなくなることも。

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 コピトレについて、梅澤康二弁護士は「コピトレの提供には、金融商品取引法の『投資助言・代理業者』の登録が必要。しかし、海外FX事業者の場合は、サービス・プロバイダーともに海外で提供しており日本の金融商品取引法の対象とはならない。ただし、日本居住者への勧誘は無登録営業で違法(海外事業者であっても日本居住者への勧誘には金商法の適用があるため)。いずれも利用者は違法ではない」と説明した。

 法の隙間を潜り抜けるようなコピトレ詐欺の手法だが、被害金は取り戻せるのだろうか? 梅澤弁護士は「相手の行為が詐欺行為であるとの立証がそもそも難しく、警察の対応はあまり期待できない。仮に相手の行為が詐欺的であっても、相手が誰であるか、その資産がどこにあるかを特定できず、回収は基本的に難しい(相手が海外在住であればさらに困難)」と述べた。

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 森永氏も「海外の業者=悪い、とは言わないが、何かあった時に誰も責任を取ってくれない可能性が高く、警察に相談しても解決できないケースもあるだろう。そもそも日本には多くの証券会社も銀行もあるため、わざわざ海外の金融機関に口座を開く必要があるのか、その辺りを意識するだけでも、コピトレ詐欺に騙されにくくなる」と注意喚起した。

 さらに、「被害金を取り戻すことは困難である」と梅澤弁護士に同意しつつ「基本的に『自分の口座から誰かの口座に振り込んでしまった時点で回収はできない』と考えた方がいい。唯一戻ってくる可能性があるのは、振り込んだ直後に詐欺と気づいて、金融機関に連絡して口座を凍結した場合だ。振り込め詐欺救済法があるため、振り込み後でも詐欺だと立証できれば被害者に配分される。とはいえ、これは国内の金融機関の場合だ。やはり自分の口座からは基本的にはお金を出さないことが基本原則だ」と述べた。

 最後に森永氏は「詐欺を見極めるポイント」として3つ紹介した。

 「1つ目は『マネすれば儲かる』とアピールする。著名な投資家などの写真を無断で利用して、『このLINEのグループに入ってください』というパターン」

 「2つ目は『勝率○○%を誇る』と訴えるもの。勝率96.5%などを前面に出して誘ってくるケースも多い」

 「3つ目は日本人が1番弱いとされてる『絶対に上がる』『元本は保証されています』という言葉で誘ってくる詐欺だ。まず、絶対に上がるなんて絶対に言い切ることはできない。どんな著名投資家だって何度も損をしている。そして元本保証を謳ってお金を集める行為は特定の経営機関以外がやると出資法違反で捕まる。このような基礎知識さえつけていれば、悩む前に『このフレーズを言った時点で詐欺だな』と気づくことができるのだ」
(『ABEMAヒルズ』より)

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