宇宙最強の悪の帝王フリーザには、クウラという名の兄がいた。圧倒的強さを誇るフリーザを伝説の超サイヤ人孫悟空が倒したのもつかの間、原作には登場しないクウラが劇場版「ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強」でお目見えしたのだ。フリーザより強いという兄の、まさかの秘密に絶望の淵に落とされたファンは多い。
【映像】Z戦士驚愕…クウラがさらに変身するシーン(33分27秒ごろ〜)
1991年7月に公開された劇場版「ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強」は、アニメ「ドラゴンボール」シリーズの劇場公開作第8弾。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された故・鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。
クウラ(CV:中尾隆聖)は従えるクウラ機甲戦隊から、フリーザ(CV:中尾隆聖)がサイヤ人の手によって敗れたことを知った。超サイヤ人の存在を疑うクウラはすぐさま地球へ向かうことを決めた。一方地球ではようやく訪れた平和を満喫するように、悟空(CV:野沢雅子)がその息子・悟飯(CV:野沢雅子)やクリリン(CV:田中真弓)らと川原でキャンプを楽しんでいた。
悟空たちは楽しげに夕食の準備をしているさなか、クウラ機甲戦隊の突然の襲撃を受ける。悟空はクウラと初対面を果たすと、フリーザそっくりの容姿に「フリーザ……」と見間違えてしまうほどだった。そんなクウラは「サイヤ人は皆殺しだ」というセリフとともに悟飯に破壊光線を放つ。間一髪のところで悟飯は無事だったが、代わりに悟空が背中を負傷してしまう。
重傷を負った悟空のためにカリン様のもとへ仙豆を取りに向かった悟飯は、その帰路でクウラ機甲戦隊に発見されてしまう。お決まりのピッコロ(CV:古川登志夫)登場でなんとかピンチを切り抜けたが、ようやく悟空が仙豆を食べて全快したときには、そのピッコロもクウラにズタボロにやられてしまっていた。
ようやく実現した悟空とクウラの一騎打ちは、互角の様相を呈した。しかしクウラは悟空と距離を取ると、「これからが本当の地獄だ!」と不敵な笑みを浮かべる。そして悟空の勝利の期待を打ち砕く一言を口にした。「あと1回。あと1回、俺は弟よりも多く変身できるのだ」と。
隆起する筋肉、鋭く尖る角、そして「さあ……始めようか」と第2ラウンド開始を宣言した直後にカチャッとしまるマスク。クウラの第四形態に全ドラゴンボールファンが絶望した瞬間だった。
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