エルメスパトロール?高級ブランドに魅せられる人たち「担当のいない店で『日本に在庫はない』と言われたが担当のいる店では『ある』と…」マウントと批判の声も?
【映像】購入時50万円から200万円まで値上がりしたCHANEL“うきわバッグ”
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 なぜ人は高級ブランドにハマるのか。主婦のあやかさん(29)はCHANEL(シャネル)を愛している。「鏡が付いていて、メイク直しができる。遊び心があってお気に入りだ」という、CHANELの「カメラバッグ」は、約200万円。「ホームページに値段が載っていなかったため、多めを予想して覚悟して買った」。

【映像】購入時50万円から200万円まで値上がりしたCHANEL“うきわバッグ”

 あやかさんのクローゼットにはディオールの商品も並ぶ。20万円後半から30万円という1着は「アイコンの星が付いていて、ディオール好きにはたまらない」。彼女が高級ブランドに目覚めたのは小学生の時。何が彼女を惹きつけるのか。『ABEMA Prime』では、あやかさんと共に「ブランドに魅せられる人たち」について考えた。

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■夫と2人暮らしの29歳女性、なぜCHANELを愛するのか

 生粋のCHANEL好きであるあやかさんは、夫と2人暮らし。店舗には3、4カ月に1回程度(限度額は50万円くらいまで)で訪れる。小学校の時からCHANELが好きで、大学時代には夜職でバイトして、CHANELのマトラッセ(当時40万円)を自分で初めて買った。

 小学生から憧れていたが、成人して「本物の財布をもらった」のが転機となった。「使っていくうちに味が出てくる。人生の岐路が刻まれるブランド品って良いなと思った。憧れのCHANELを持つと、自信になる」そうだ。

 購入資金が必要になるが、「大学時代に夜職で貯めたお金が、資産運用でうまくいっている」。どのようなタイミングで買うのか。「ブランドの担当から営業が来ると、『買ってあげなきゃ』となる。でも、それは嫌ではなく、『新作をいち早く見られる。やったー』という感覚」で購入するという。

 ブランド好きの中には、頭から足先まで、全身をハイブランドでコーディネートする人もいる。「全身ロゴ付きのブランド品できめる人は、ダサくて『マウントかな』と思うが、ロゴでない普通の服で全身を固めていると、『本当のブランド好きかな』と感じ、友達になりたい」と、着こなしによって印象が変わる。

 CHANEL以外のブランドに興味はないのか。「小さい頃からキラキラが好きだった。デパートに連れて行ってもらったときに、キラキラの人形がいて、そこにCHANELのロゴがあり、『これが欲しい』となった。ディオールもそうだが、ブランド品そのものが欲しいというより、キラキラのショーウインドーを見て欲しくなり、ブランド好きになるきっかけになった。高級小学生ブランドに手を出していたため、憧れていた大人のブランドに上がれてうれしい」と、気分が高揚した。

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■足で店を回っても意味なし?ブランドの「担当」との関係が貴重なワケ

 あやかさんの話にもあったように、各ブランドには「担当さん」がいる。店舗によって常連客には、専属の店員(担当さん)が付いてくれる。LINEや電話番号を交換することで、「新作情報」「レア品の入荷情報」などを知ることができ、時には取り置いてくれることもある。

 レアな商品を求めて、高級ブランド店をハシゴする人もいる。それが、「エルメスパトロール」、通称「エルパト」だ。バーキンやケリーなど人気のバッグやレア商品を買うために、エルメスの店舗を1日に何軒も巡る。ROLEX(ロレックス)についても、デイトナなどの人気モデルを購入するために正規店を複数巡る「ロレックスマラソン」が有名だ。

 漫画ブロガーのらいせらいむさんは、エルパト歴2、3年で、週2回ほど通っているという。「エルメスの特徴として、店舗に商品が必ずあるとは限らない。ディスプレイが存在しても買えない。どのタイミングで、何が出るかもわからない」。人気商品の在庫状況は、基本的に非公開で、お目当ての商品を探すためには、せっせと足を運ぶしかないという。

 ネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏は、担当との関係性に着目する。「ブランド店は、通りすがりの人に売る在庫はなく、お金を使ってくれるお得意様に渡す。ぐるぐる歩いても買えず、担当を付けて、時には欲しくないものでも定期的に購入して、関係性を築いていく」と、“エルパト”の課題を指摘した。

 あやかさんは、担当が付くメリットを語る。「200万円のカメラバッグは、国内では超レアだが、新しいカメラを買って『これが入るバッグが欲しい』と担当に相談したら、『ちょうどいいものがある』と提案された。当初は担当のいない店で『日本に在庫はない』と言われたが、担当のいる店では『ある』。関係性をつなぐ大切さが身に染みた」と、実体験を紹介した。

 一方で担当からは、気乗りしない商品を提案されることもある。「買って後悔したこともある。『要らないな』と思っても、担当の営業成績を考えると、仲良くするために協力してあげたい気持ちがある」とも明かした。

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■ブランド品を使ってマウントって何?

 一方で「ブランドマウント」に嫌悪感を抱く人たちも多い。X上では「SNSでブランド品を買ったアピールする人はうざい」「わざわざ学校にブランド品を着てくる必要ない」「聞いてもいないのに、値段を言う必要があるのか」などの反応がある。

 実際にマウントを取られたももさんは、腕時計やブレスレットを買ったと言われて嫌な思いをした。「中身がない、だからブランド品で固めて、自分の価値を上げようとしているのかなと思った」。

 あやかさんも実は、マウントを取ることがある。「仕事で上司から理不尽なことを言われたとき、強く言い返せないから、次の日に全身ディオールで固める。カメラを使わないのに、CHANELのカメラバックを持って出勤して、見た目から『お前よりも勝っている』と証明することはある」そうだ。とはいえ、誰にでも取るわけではない。「本当に嫌いな人にはマウントを取るが、知らない人や友達に言う気は一切なく、私に害を与えた人にだけマウントを取りたい」と、使いどころも考えている。

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■50万円のバッグが4倍の200万円に!?“資産”にもなるブランド品

 最近では「資産形成」の目的で購入する人たちも増えている。ひろゆき氏は「きちんとした高級ブランド品は、ほぼ必ず値上がりする」と解説する。「販売個数を制限し、もし『この客は転売している』とバレると、次から回ってこなくなる。市場形成がされているため、ブランド品を定期的に買う人は、長期的にはさほど損しない」という見解だ。

 資産として考えた場合には、「ハイブランドと“ハイブランド風”」で価値はわかれる。「『かわいいから』と混同している人もいるが、中古市場では全然違う。なるべく資産になるタイプのブランドを気に入った方が得だ」と述べた。

 あやかさんも、資産価値は気にしている。「レア商品は、普通は出回らないため、探している人も多く、数十年後には値上がりするかもしれない。CHANELの『うきわバッグ』もピンクはレアで、ホームページには黒と赤しか載っていない。50万円だったのが、オークションでは200万円と、倍以上になっている。あまり売りたくないが、資産形成の意味合いも少しはある」と語っていた。
(『ABEMA Prime』より)

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