球場が大混乱!オリックス・森友哉の大飛球で“追い越しアウト”はなぜ起きた?前代未聞のシーンを元NPB審判員が解説
【映像】“追い越しアウト”の瞬間

8月15日に京セラドーム大阪で行われたオリックス・バファローズ対東北楽天ゴールデンイーグルスの一戦で、オリックス・森友哉の大飛球をきっかけに発生した“追い越しアウト”について、元・NPB審判員の坂井遼太郎氏が言及した。

【映像】“追い越しアウト”の瞬間

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1-2、オリックスが1点ビハインドを追う6回裏・オリックスの攻撃、1死一塁の場面で、4番・森の放った一打は、左中間方向に向かって高々と舞い上がる特大の飛球に。これをレフトの中島大輔とセンターの辰己涼介が追いかけ、最終的には辰己がフェンス際でジャンピングキャッチ。しかしこのキャッチはダイレクトキャッチでアウトという形にはならず、判定は「フェア」。しかしこのプレーに対し、一塁走者の池田陵真は一塁への帰塁を試みる。しかし逆に二塁を目指して一塁を蹴った打者走者の森に、すれ違うような形で追い抜かれるという前代未聞の事態に。ここで森がまずアウトとなり、次いで、池田も一二塁間に挟まれ、挟殺プレーの末にタッチアウト。オリックス側からすれば、森が“実質的に2ベースヒットを放ったようなもの”であったにもかかわらず、アウトカウントが2つ増えてチェンジになるという、なんとも手痛い場面となった。

この場面について坂井氏は、8月16日にABEMAで放送されたABEMA『バズ!パ・リーグ』にVTR出演した際に、「野球は審判が判断したものに基づいてプレーが行われるので、絶対にセルフジャッジをして得をすることはない。今回の打球だとセンターよりレフト方向への打球なので、それは三塁の審判が追う。なので三塁の審判のジャッジを選手が必ず見るようにする。どういうジャッジをしたかを確認していれば防げたかなと思います」と、今回のケースは、池田が安易にセルフジャッジすることなく、打球を判断する役割を担っていた三塁塁審の判定を注視していれば防げた走塁死であるとした。

また、このプレーを巡り、多くのファンから「なぜオリックスベンチがリクエストを要求しなかったのか?」という声が挙がったことについて坂井氏は、「これが少し難しいところで、リクエスト自体が、そもそも自分たちが不利益を被った可能性があるというところに対して行う。攻撃側はアウトになったものをセーフではないか。逆に守備側でいうと、セーフになったものをアウトにするということがリクエストの基本的な考えなので、これまでの基本的な考えから言うと、できなかったのかなと思います」と、発端である森の打球への判定について、「アウトではないか?」と申し立てるのはリクエスト本来の意義とは真逆になってしまうためできなかったのではないか、と自身の見解を語った。

なお、公式記録員の発表によると、森の一打については併殺打という扱いではなく、シングルヒットとして扱われ、森は走者追い越しによるアウト、池田は挟殺プレーでの走塁死という、なんとも珍しい扱いに。坂井氏によると、こうしたプレーそのものが実はかなり“レア”なものであるそうで、「だいたいセルフジャッジをして戻ってしまった場合は、そのまま戻る選手が多い」としつつ「十年に一回あるようなプレー」と解説した。

(ABEMA『バズ!パ・リーグ』)

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