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【映像】傘が目に当たると視力低下の危険性も?
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「何回言わせるんだい、という感じですが…傘の持ち方には注意してください」

 これは現役の眼科医によるSNS投稿。先端が目に当たる事故が起こる可能性があるため、“傘の水平持ち”はやめてほしいと訴えている。

【映像】傘が目に当たると視力低下の危険性も?

 ゲリラ雷雨など急な雨が続く今、傘を持ち歩く機会が多くなっているが、傘の「持ち方」に関して街の人に聞いてみると、傘の先端が危ないという意識はあっても、持ち方は特に意識したことがないという人もいるようだ。

「(意識)してないですかね。浮かせてる方が楽」

「(水平持ちは)絶対危ないからやらない。昔、若い頃外国人に『日本人ダメよ、そんな(持ち方)』って怒られたので」

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 冒頭の投稿のようにXで傘の持ち方を人々に啓発している、よこすか浦賀病院の栗原大智眼科医は「無意識にやっている人がほとんどで、気づいてやめる人も多い」と説明する。

 雨の日のトラブルに関する15歳以上の都民3000人を対象にした東京都の調査によると、 傘にまつわるトラブルを経験した人が多かったとの結果が出ている。加えて、4人に1人が、駅などの階段や人混みで前の人が持つ傘によるヒヤリ・ハット(危ないことが起こったが、災害には至らなかった事象)の経験があるとのこと。

 具体的には、「駅の階段で水平持ちをしている人の後ろにいたら胸を突かれた」「傘を真横にして持っている人がいるので、顔に触れそうになり、いつも怖い思いをしている」などだ。

 栗原医師は「傘の先端が目に当たった場合、視力の低下などにつながるため、傘を水平にして持つことはやめてほしい」と訴える。

「(傘が)まぶたに当たって切り傷ができれば腫れたりする恐れがある。目玉に直接当たれば極端な場合は網膜剥離といった危険性もあり、視力を大きく下げてしまう」

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 車椅子の方や子どもは目線が低いのでもちろん注意が必要だが、大人であっても危険となるパターンもあるという。

「階段やエスカレーターなど、段差がある場所では、たとえ大人であっても目線の高さに傘が来る可能性があるので、その点ではどんな人にとっても危険な行為だ」(栗原医師)

 では、推奨される傘の持ち方とはどういったものか。長い傘の持ち方は垂直になるべく体に引き寄せ、傘を腕にかける時は柄を内側にして持つと、傘の先端が外側に向きにくくなるという。

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「今、JRなどでもポスターで啓発しているが、人の視界に入るようにと(自分も)ポスターの写真などを投稿している。階段などの特に危ない箇所には、もっと(啓発の)ポスターがあってもいいはずだ。(傘の持ち方の危険性が)広がってほしい」(栗原医師)

(『ABEMAヒルズ』より)

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